七夕遊び Ⅱ



2012年8月14日(火)

夕べは強風だった。
夜中に狭い庭を吹き荒れた。

一か月前にぶら下げた七夕の短冊。
どうなっているだろう。

庭におりてみた。
短冊はいつもと同じように、くるくると風に回っている。


しかし、へちま3本、ゴーヤ3本。
大きくなるものだ。

一か月して、本当に緑のカーテンになってくれた。
太陽を遮り、庭や座敷を真っ青に染める。
猛暑が一段と厳しい今年の夏だが、
へちまとゴーヤの葉のお蔭で、随分涼が楽しめる。

それにしても、蔓って面白い。
見ていて飽きない。

じっと見ていると吸い込まれそうになる。

なぜか自信たっぷりに見える。
これ以上の造形を求めますか、と言っているような。

ここまでしがみ付けば、台風も大丈夫だ。
任せておけ。

あーら、そんな近場で済ませちゃって。
気が弱いんだから。
こうやって遠くを掴まないと、安定感がないのよ。

私はこれからどこを掴もうかしら。


肝心の短冊の勝敗は、まだまだつかない。
が、実を言うと、もう三枚なくなっている。

一枚は、この間の風雨に耐えかねて、脱落した。
私が書いた一枚である。
内容は、、、ナイショ。
私の将来を願ったわけではないので、全然気にしていない。

あとの二枚は、姪が書いたもの。
姪の短冊は、内容が見えないようにホチキスで止めてあった。
何が書いてあるか気になってしょうがない父が、
ある日切って開いてしまった。

「おじいちゃんの呼吸が苦しいのが早く冬わりますように。」
「家族がみな健康でありますように。」
けなげである。

父はそれを見て
「漢字が間違っている。
あの娘は、学校の勉強は大丈夫か」だって。
ちょっと、ちょっと。
その前に、もう少し別の感想があるでしょ。
昭和ヒトケタは、こういう時弱い。

(姪の名誉のために弁明するが、彼女の第一言語は英語。
そして受験戦争真っ只中。
日本の漢字を勉強している暇はない。)

とにかく、ほとんどの短冊はまだまだ頑張ってくるくる回っている。
どの願いが一番最後まで残るか。
結果が出るのは、まだまだ先のようである。

七夕遊び Ⅰ



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