2012年 ブログをお読み頂き、有難うございました。



2012年12月31日(月)
今年5月18日に会社を立ち上げ、その日からスタートしたブログは
今日のこの稿で、計225稿となりました。

多くの方に読んで頂くようになり、
中には毎日harukiiのブログを開いて下さる方もいらっしゃいます。
また、世界のいろいろな場所で読んで頂いています。

これまでアクセスのあった国は、22か国。
いろいろな国のいろいろな場所で、
いろいろな季節や気候の中で、
主に日本について綴った文章を
どういうお気持ちで読んで頂いているのかと想像するのは、
とても楽しいことです。


(アルファベット順に)
Australia オーストラリア
Belgium ベルギー
Brazil ブラジル
Canada カナダ
China 中国
Finland フィンランド
France フランス
Germany ドイツ
Hong Kong 香港
India インド
Italy イタリア
Japan 日本
Laos ラオス
New Zealand ニュージーランド
Russia ロシア
Spain スペイン
Switzerland スイス
Taiwan 台湾
Thailand タイ
United Kingdom イギリス
United States アメリカ
Vietnam ベトナム

もちろん、日本在住の読者の方が圧倒的に多く、
北海道から沖縄まで、すべての県の方が一度は目を通して下さっています。

それに加えて、海外に住んでおられる日本の方や、
日本語に堪能な外国人の方も読んで下さっていると思うと、
なんとも感慨深いです。

皆様、harukiiのつたない文章を読んで下さり、
本当に有難うございました。

来年も同じように、
商品開発の工程や、その時々に感じたこと、
季節の移り変わりや日々の出来事、
そして、すばらしい人々との出会いを紹介する文章を
書いていきたいと思います。
それをお読みいただき、少し明るいお気持ちになって頂いたり、
クスリと笑って頂けましたら、何より幸甚でございます。

どうぞ、来年も何卒宜しくお願い申し上げます。

皆様、よいお年をお迎えくださいませ。

株式会社はる希
髙橋裕子





ギリギリ滑り込みセーフのデトックス中



2012年12月31日(月)

もう今日が大晦日だなんて信じられない。
年末までにすべきあれやこれやに
全く手を着けられていない。
他の31日ある月を全部30日にしてもいいから、
12月を延ばして欲しい。
1月、3月、5月、7月、8月(ちびっ子たちゴメン!)、10月。
合わせれば、6日も延びる。
閏年は更に一日。12月が38日になる。

もちろん仕事納めは28日ぐらいで、
あとは10日ほどかけて
年末の掃除と新年の支度をする。

そうすれば、風邪で一日や二日寝込む余裕も出てくる。

そう、私は今横臥の姿勢でこれを打っている。
一年の最後の日に、微熱を出して、体の節々を痛ませ、
例の【神座】と【霊台】というところをゾクゾクさせ、
動けないでいる。

あれもこれも今日一日でやってしまおうと思っていたのに。
きっとやり切れないだろう、という量の作業だが、
それでも一つぐらいは終えることが出来ると思っていたのに。

年末に寝込むことは今までも多かった。
ただしそれは「寝込むぞ!」と自ら進んで倒れこんでいた。
今年は違う。
普通の年末年始を過ごせると思っていた。

ところが、今朝になって身体が突然
「休め!」のモードに入ってしまった。
想定外である。

湯たんぽのお湯を入れ替え、
それをひっしと抱いて寝ている。
時々目を覚まして見渡す部屋は、
2012年の疲れとアタフタを残したまんま。
思えば、私に似合わず、走り抜けた一年だった。
自分が作り出しているスピードなのに、
それに付いて行くのが精一杯だった。

きっと来年もこんな調子なんだろう。
それに付いて行ける身体作りが必要だ。

随分昔に
『今年の汚れ、今年のうちに♪』という洗剤のCMがあった。
ああ、きっとそれなんだ、と思う。
「今年の疲れや菌は、今年のうちに取り去りましょう。」
「今年の毒素は来年に持ち越さず、
除夜の鐘の前に出し切りましょう。」
きっと私の身体は、私が年末までに終えなければならない
一番大事なことを、
身を以て教えてくれたのだ。

ギリギリ間に合いましたよ、身体さん。
私はあなたの声に素直に従います。
たっぷり睡眠をとって、
水も沢山飲み、
ビタミンCを充分に補給し、
私は元旦までにデトックスを終了します。

私の身体。
一年間よく動いてくれました。
有難う。
来年も宜しくお付き合いの程、
お願い致しますネ。





2013秋冬 大判ペイズリー・ジャカードストール



2012年12月30日(日)

年の瀬ギリギリになっても、まだ仕事をしている。
来年2月のギフトショーに出す、新しいサンプルの企画だ。

ちゃんとシステムが整った会社なら、
もうとっくにそういうことは終わっているはずだ。
だが、私はまだあたふたしている。

ジャカードの柄を準備している。
昨日は紋紙屋さんとその相談をしてきた。

来年の冬用に、暖かいストールを作りたい。
たて糸に極細のシルク糸、よこ糸にシルクとカシミヤが混ざった糸を打ち、
薄くて軽くて暖かいストール、というのを目指している。

今日はその色を決める作業をした。
先染めと言って、糸を最初に染めて織りこむ。
たて糸は一色で染め、よこ糸には三種類の色を入れる。
『たて』と『よこ』が重なって浮き出る色は、
なかなか予想しづらい。
一生懸命想像力を働かせ、
他のサンプルも参考にして、
やっと、3パターンの配色を決めた。

Gray(グレー)
Navy(ネイビー)
Wine(ワイン)

秋深い時期に身に纏っていただきたい。
枯葉舞う小道の散策に、羽織って頂きたい。
そう思って、落ち着いた色合いを選んだ。

軽くて暖かくて、そして美しい仕上がりになることを願う。




イチロー



2012年12月29日(土)

見てしまった。
イチローのドキュメンタリー番組。
これまでなんとなく遠ざけていた。
イチローに関すること。

とてもストイックで、自分に厳しいアスリート。
どんなアスリートでも、そういうものなのだが、
イチローには、特別にそれを強く感じる。
だから、イチローの生き方を目の当たりにすると、
気の弱い私は、気が滅入ってしまう。
去年までの私だったら、寝込んでしまうだろう。

でも、やはり気になる。
そして、今日は最初から最後まで見てしまった。

求道者ともいわれるイチローの生き方は、
7年前に見た番組の中でのイチローと、少し違っていた気がする。
イチローも変わっていたし、私も変わっていただろう。
気が滅入ることもなく、
彼の言葉や表情から目をそらすこともなく、
番組を見終えた。


最近知った言葉に、
『魂年齢』という言葉がある。
肉体年齢とは別に、個々の魂が持つ年齢。
20代で100歳以上の人もいれば、
70代で16歳ぐらい、という人もいるそうだ。
魂年齢は、歳を取らない。
ある程度の年齢で、止まってしまうそうだ。
精神年齢とは違う。
人間としての成熟、未成熟度、というのは違うらしい。

画面の中のイチローを見ていて、
「ああ、この人は、きっとまだ中学生ぐらいなのだろう」と思った。
本当に魂年齢というのがあるとするなら、
イチローはお爺さんになっても、中学生のままでいるような気がする。
魂が若いままなのだ。
そして、いつまでも若芽のように
ぐんぐん伸びようとするエネルギーに溢れているのだ。

以前イチローを見て落ち込んでいた私は、
無意識のうちに自分と比べて、
随分と年若いイチローのすごさに圧倒され、
そして時分を卑下していたことに気付く。
そんな必要は全くなく、比べる対象でもないのに、
勝手に比べて、勝手に落ち込んでいた。

でも、魂年齢という考え方を導入すれば、
自分の生き方や成長の速度とイチローのそれとを比較する必要がない、
ということが、すんなり納得できる。
腑に落ちる。
魂の質がまったく違うのだから、
比べるなんてナンセンスである。

そう考えながら見ていたせいか、
今日番組を見終わって、私が抱いた感想は、とても心地よかった。
「あぁ、イチローは綺麗な若者だ。」

ただ、彼の毎日の生活は、職人と同じだ。
同じことをこつこつと積み重ねていく。
遠回りはしない。
そして、同じように見えて、実は少しずつ工夫を加え、
より高い理想を追い続け、
いつのまにか壁を乗り越え、
次の壁を目指す。

私は職人ではないが、職人と仕事をしている。
そして、職人との仕事の仕方にも、
似たものを見出す。

以前イチローを見たときには、
自分の生活と重ね合わせてみる余裕がなかった。
でも、今日はそれができた。
そして、やはり今やっていることをこつこつと続けていこうと、
柔らかい勇気をもらった。

『魂年齢』
便利な概念だと思う。
これからどんどん使っていこう。
さて、私の魂は、いったい何歳なのだろうか。
それが分かったら、いままで疑問に思っていたことが、
なんとなく納得できるような気がする。





【お知らせ】ぼかし染シルクカシミヤストール、Sピンクが再入荷しました。



2012年12月29日(土)

在庫切れとなっておりました【ぼかし染シルクカシミヤストール】のピンクSサイズが、再入荷致しました。

少量の入荷となっておりますので、
ご希望のお客様は、お早目のご注文をお願いいたします。

ご注文の仕方は、こちらをご覧ください。 〉〉〉


皆様からのご注文を、心よりお待ち申し上げております。

株式会社はる希
高橋裕子





メガホン



2012年12月28日(金)

おお、そう来たか。

湯たんぽのお湯を入れ替えようと、階段を降りている途中、
父が私を呼ぶ声が聞こえた。

「なあに?」

顔を出すと、さっき寝付いたと思った父が、
床の上に半身を起している。

「メガホンを作る紙をくれ。」
「・・・・・」

足腰がめっきり弱くなった父は、
ストーブを付けたり、かゆみ止めを塗ったりと
自分の用事をするためにいちいち起き上がるのが
とても億劫になっている。
トイレに行くのでさえ、一仕事だ。
だから、細かい用事を何でも誰かに言いつけたい。

いつもは近くにいる母を呼ぶ。
「おーい、おーい。」
母は24時間、夜中でもなんでも、いつでも呼ばれている。
台所にいても、お風呂に入っていても、
寝ていても、呼ばれる。

台所で水を流していると、聞こえない。
お風呂で居眠りをしていても、聞こえない。
あんまり呼ばれるので、
聞こえていても、時々聞こえないふりをする。

そうすると、今度は私を呼ぶ。
できるだけ対応するが、私も時々聞こえないふりをする。

そこで、確実に自分の声が誰かに届くように、
父が思いついたのが、『メガホン』。
丁度さっき切り取ったばかりの、2013年カレンダーの表紙がある。
これなら、丈夫で適当な大きさだ。

紙を持っていく途中、「メガホン作るんだって」と母に囁いた。
母はぷぷっと吹いた。
「聞こえないわよ。」

父に紙を渡すと、上手にくるくる丸め、
丁度いい具合にメガホンを作り上げた。
「ちょっとやってみて。お流しやってるお母さんが聞こえるかどうか。」
私も少し楽しんでいる。

「おーい、おーい。」
確かに、メガホンを通した声の方が大きい。

さっそく母のもとに確認に行く。
「聞こえた?」
「聞こえない。」
母は、洗い物の手を休めない。

「聞こえないんだって。もっと大きな声出さないと。」
父も力を入れる。
「おーーーい、おーーーい!」

「聞こえた?」
「聞こえない。聞こえていても、聞こえない。
お流しやっている時は、聞こえない。」

そうか。
それじゃぁ、聞こえない。
でも、母のコメントは父には伝えない。
せっかく作ったメガホンだ。
しばらく大きな声を出して使ってもらおう。


「あの時あの一言を聞いてあげればよかったと、今でも後悔している。」
こういう言葉を何度か聞いたことがある。
亡くなる直前に頼まれた些細なこと。
やろうと思えばできたのに、
忙しくて、または面倒くさくて聞いてあげなかった。
それが、いつまでも後悔として胸に刺さっている。

それは、さぞかし辛いだろうな、と思う。
もし今父が「背中を掻いてくれ」と頼んでくるのを無視したら、
一生後悔することになるかもしれない、と思わないでもない。

でも、でも。
私は今から決めている。
 「そういう後悔はしない。」

後悔しないために何でも言うことを聞いてあげる、というのではない。
その逆で、用事を言いつけられて、
それがもし父が最後に発した言葉になったとしても、
それを無碍にしたことで、私は後悔することはしないでおこう、という
きわめて健康的な決心である。
 「それを聞かずに、自分の用事を優先したことが、
  その時、その場面で、最高の選択」
それは正しいと思っている。
その他の選択はなかったのである。
「あれをあの時やってあげれば、、、」どうなったわけでもない。
取った行動が一番正しい。

お風呂に入る。
冷えた体を温めて、身も心もリラックスし、居眠りさえしたくなる。
そんな時に、「おーい、おーい。痒いんだ。何とかしてくれ」と呼ばれたとする。
自分の快楽と、父の快楽。
どちらが大切かと言えば、自分だ。
今は自分を楽しませるべき時間だ。
もしそれが、「おーい、おーい、息苦しいんだ、死にそうなんだ」という声だったとしても、
結果として、自分の快楽を優先した自分は、正しい。
そのときは、それをしなければいけないのだ。

もし『胸騒ぎ』というものがすれば、
自分の快楽を中断して、父の元に行けばよいだけの話である。
その『胸騒ぎ』を感じるか感じないかは、
もうカミノミゾシル領域である。

それにだ。
先に逝くのは父と決まっているわけではない。
今この瞬間何かが起こって、私の方が明日の朝には
閻魔さまの前で、極楽か地獄かの宣告を受けているかもしれない。

自分の方が先に逝くようなことがあれば、
この瞬間の快楽が、己のラスト快楽となる。
それは、もう「生まれてよかったこの人生」の最高の幕引きとなる。
そのためにも、自分のことは常にシアワセにしておかなければならない。

何の根拠もないが、雲の上に行ってしまった人たちも、
私の意見に賛成してくれる気がする。
「そうなのよ。あの時あの子は用事を聞いてくれなかったけれど、
そんなに気に病むことじゃないのよ。
でも、それを今はもう伝えることができなくて、困っちゃってて。
あんなに自分を責める必要なんて、な~んにもないのにね。
あはは。」
そんな感じだと思う。

私は
【あの時あの一言を聞いてあげればよかったとは思わなくていいのだ同盟】
を作りたい。
もしその会員になる人が10名いたら、
きっとその同数の人(霊魂?)が雲の上で会員になってくれるだろう。
だから、いつも倍の会員数になる。
きっと、見る見るうちに会員数は膨れ上がる。
特典も例会も規範も何にもないけれど、
なかなか良い会ではないだろうか。


父が、作ったばかりのメガホンで、
私の名前を連呼している。

「おーい、いいお湯かぁ? 死んでないか?」
私は、なんだか湯船から急いで出て、
「ちゃんと聞こえたよ」と言ってあげたくなった。



地獄と極楽のシステムを詳しくお知りになりたい方は、
こちらをどうぞ。
とても分かりやすく説明されています。 〉〉〉
★音が出ますから、お気を付けください。




ダメージド・デニム



2012年12月27日(木)

またジーンズの膝が破れてしまった。
10年ぐらい前に買ったジーンズ。
とても高かったが、
当時、生地の営業をしていた私は、
そのニューヨークのブランドに生地を提案していた。
近い将来お客様になって下さるかもしれないブランドだ。
お客様のことを知るため、と自分に言い訳して、
その高いジーンズを東京のデパートで買った。

ストーンウォッシュなのか何ウォッシュなのか分からないが、
初めから生地にダメージをすごく掛けてあったのだろう。
履いて3年ぐらいで、最初にひざ下が、
次にお尻のポケットの下が破れた。
お尻のポケットの下がパックリ割れているのでは、
そのまま履けない。
だから、しばらく放置してあった。

当時ニューヨークに住んでいた姉に、そのブランドのことをメールで話した。
すると、彼女からの返信に、
「あなたの営業をかけているジーンズの会社は、
ニューヨークの○○ストリート、××番地にあります。
その同じビルの4階には、アナタも知っている
すごい美人が住んでいます」
とあった。

『すごい美人』のところは無視して、
「今度ニューヨークに行ったときに、ぜひ私のジーンズを修理してもらいたい」
と書いてみた。

姉からの返信がすぐにあり、
「1階の店員さんに話したら、いつでも修理しますよ、と言ってくれました。」

そして、その冬だったか、都合よくニューヨークに行く用事ができ、
その『すごい美人』の姉に仲介してもらって、ジーンズを修理してもらった。
残念ながら、仕事の方は生地の値段が高すぎて、販売することができなかったが、
ジーンズを直してもらったことで、
私はそのブランドが好きになった。

東京に帰り、再び気分よくそのジーンズを履いた。
履きやすいので、着用頻度は高かったと思う。
そうするうちに、今度は右の腿のあたりがぱっくりと割れた。
ちょっと穴が開いた程度ではない。
提灯お化けのように、みごとにぱっくり開いている。
寒いし、肌がやけに見えるので、
また放置することになった。

そして、今年の春、実家の近所にお直し屋さんができたので、
そこで右膝のぱっくりを修理してもらった。

ジーンズのひどいやぶれには、内側からやはりデニム地の生地を貼り、
ミシンを沢山かけて密着させる。
だから、その部分は、とても厚く、丈夫になる。

3年ぶりぐらいに、またそのジーンズを履けることになった。
修理の箇所が増え、貫禄が出てきた。

一週間ほど前、食事中に、左の腿のあたりが薄くなっていて、
そこをいじっていたら、穴が開いてしまった。
食事の度に、なぜかそこをいじりながら遊んでいたら、
二日前に、また提灯お化けになってしまった。

ジーンズは、再び放置されている。
また近いうちに、同じお直し屋さんに持っていくつもりだ。
裏返したらつぎはぎだらけのジーンズ。
でも、修理の度に、愛着が増している気がする。

10年前のジーンズは、ダメージをすごく与えてあるのが流行っていた。
だから、最初から生地がとても痛んでいたのだ。
今度なおしても、またしばらくしたら他の部分が破れるのだろう。
次は、どこだろうか。
もう、今から当て布をしてもらっておこうか。

このジーンズをいつまで履くのだろうか。
最初の生地がベルト部分以外全部なくなって、
当て布しか残っていない、
なんていう状態になったら、面白い。
その頃には、私は背中の丸まったお婆さんになっているかもしれない。
「もとは格好いいジーンズだった」と主張してやまない
つぎはぎだらけのズボンを履いた、背中の丸いお婆さん。
うーん。
ちょっと。。。考えてみよう。





2013秋冬 色を選ぶ Ⅱ

   

2012年12月26日(水)

来年の秋冬用のストールのサンプルを作っている。
というより発注作業をしている。

今回は新しい挑戦。
プリントをしてみようと思っている。
プリントは、糸や生地を染液に浸けて染めるのではなく、
生地の上に型を置いて、模様を染めるのである。

今シーズンとても評判の良かった、シルクカシミヤのガーゼのストールに、
柄をのせる。
柄といっても、花や鳥といった具象柄ではなく、ストライプを施す。
ストライプは、フリーハンドで、自由に描いた。
なるべくのびのびと、楽しく手を動かした。
なんとなく、楽しげな線になった気がする。

この原画に色を付け、原寸大に拡大し、実際に生地にプリントしてみたとき、
どんなふうな風合いになるのか、
実は、あまり想像がつかない。
もしかしたら、すごくうるさい柄になってしまって、
首や顔の周りを飾る脇役として、成り立たなくなってしまうかもしれない。
大きな賭けだ。

染職人さんへの色の指示は、
水彩絵の具を塗った色紙を貼って、送った。
水彩絵の具で色を塗ると、乾いてから表面が反射しないので、
職人さんが色を判断しやすい。
デザイナーは、色見本法帖を持っていて、
そこから選ぶことが多い。
でも、私はその色見本を持っていない。
そして、えてしてその見本にない色が欲しくなることも多い。
だから、その都度、自分で色を調合している。

絵の具で目標の色を作るとき、
私は5色しか必要ないことに気が付いた。
 ・白
 ・黒
 ・黄色
 ・赤
 ・青

本当に、この5色さえあれば、ほとんどの色が作れてしまう。
私は5色を使って、11色を作り出した。
むかし、色彩検定の試験を受けた時を思い出した。
色は、混ぜれば混ぜるほど、濁ってしまう。
だから、あまり混ぜずに目的の色を作るのが一番いい。
それには、熟練が必要だ。
いろいろやっているうちに、白い絵の具が足りなくなりそうになった。
まだまだだな。

さあ、初めての経験。
プリントの発注。
出来上がりはどんなだろう。
2月の展示会に出品できるか、出来ないか。。

今回もドキドキのサンプルづくりである。
こういうことが一つ一つ経験となって、私の中に蓄積されていく。
期待と不安とでドキドキしているが、
それでもなんだかとても満ち足りた気分になる。




図書館の思い出



2012年12月25日(火)

調べものがあって、港区広尾にある都立中央図書館に行った。

ここはとても懐かしい場所。
高校生の頃、学校からの帰り道、
この図書館に寄って受験勉強をした。

貸し出しをしていない図書館。
そして、蔵書の多い大きい図書館。
図書館で調べものをしたい人が集まる図書館。
大人の多い図書館。

そんな環境だから、机もたくさんあり、とても静か。
勉強がはかどった。
いや、はかどったと自分では思っていたが、
実際にはあまり頭に入って行かなかった。
それは図書館のせいではなく、
私が暗記モノが不得意だったせい。
世界史も日本史も、まるっきりダメ。
今も、年号は一つしか覚えていない。
  1919年 ベルサイユ条約
  行く行く、アンドレ行くわよ。
漫画『ベルサイユのばら』の、オスカルのセリフにしたら、覚えられた。
それだけだ。

この図書館は、有栖川公園に隣接している。
地下鉄広尾駅の出口から公園まではすぐ。
だが、この公園は有栖川といっているが、小山だ。
その小山を登りきったところに、図書館がある。

ちなみに、有栖川というのは、川の名前ではなく、
有栖川宮から来ている。
公園の正式名称は、有栖川宮記念公園。
有栖川宮のお屋敷の跡地が公園になっている。

本当に久しぶりに足を運んだ。
公園の風景は昔と変わらない。
そして、公園の前には、ナショナル麻布マーケット。
その一角にはサーティワンアイスクリーム。
もう30年以上も変わっていない。

麻布マーケットは当時輸入食品を多く扱っていて、
入るとアメリカの匂いがした。
今はどうだろうと、入ってみた。
やはり輸入品が多いが、この雰囲気なら他のスーパーにもある。
いや、他のスーパーがこのマーケットに近付いてきたと言ったほうが良いだろう。
なんだか、ちょっと淋しい感じがした。

それでも、輸入のチョコレートがたくさん置いてある棚を見ると、
30年前のあのころを思い出す。
自分がこれからどんな道に進み、どんな人間になるのか。
可能性は目の前に180度広がっていると思っていた高校時代。

あの頃思い描いていた生き方とは随分違ってしまっている。
それは、いいこと? 悪いこと?
私としては、まあまあ満足できる方向に進んでいると思う。

もう一度高校生に戻って、今までをやり直したい?
いえいえ、どんな時代だって戻るのはおことわり。
私は、今でも自分の未来を想像している。
自分の前に180度広がっている可能性を見ている。
昔に戻ることには全く興味がない。
これから先が一番楽しそうだ。

それに、もう年号は一つも頭に入らないからね。


都立中央図書館

有栖川宮記念公園

陽の光



2012年12月24日(月)

日本海側は大雪だという。
南北に横たわる山脈のせいで、こちら側には雪が降らない。
東京は青空のクリスマスイブになった。
なんだか雪の降る地方の人に申し訳ない気持ちになる。

ただ、東京で見上げる空は、とても小さい。
そして、電線でいくつもに仕切られている。

のびのびと大きな空を見られるのは、
高層マンションのベランダか、草野球場ぐらいだろう。

今日午前中、買い物に出かけて、ふと気が付いた。
太陽の光が強くなった。
この光は、もう冬のそれではない。
春の光りだ。
何と言えばいいか、どことなしにきらきら輝いているのだ。

一年365日は長いと思っていたが、
地球の公転の速度は、とても早いことがわかる。
太陽の光は毎日変わる。
着実に一日一日変っている。

明日からは、町中一転してお正月ムードに包まれるだろう。
あと一週間で元旦だ。
その時は、陽の光はすっかり春のものになっているはずだ。
気持が改まる、初春の光。

春になるのはとても嬉しい。
新春には蝋梅が馥郁と香ってくる、
あの家の前を通るのが楽しみだ。
並木の桜の樹肌は、その体内に深くに紅色を湛えて
銀色に照り輝いているに違いない。

来年からまた朝の散歩を始めようか。







本物のサンタクロースさんへ



2012年12月23日(日)

いつも荷物の発送をするたびに思う。
お兄さんたち、大変だなぁ。

集荷をBlack Cat社にお願いしている。
雨の日も風の日も、これからはみぞれや雪の日も
どんな日も、笑顔で元気に明るく、
きびきびと。
むっつりしていたり、ふてくされている人はいない。
荷物を取りに来て下さる度に、
それはとてもすごいことだと思う。

ごみの収集をする人たちもすごい。
家の付近では、朝早く8時をすぎると、もう収集車が来ている。
祝祭日も稼動。
きっと、明日、明後日のごみの量はすごいだろう。
家庭でパーティをした後の残骸がどっさり出る。
生ごみの量が多いだろう。
ごみ処理場と、持ち場の町を、
何度も往復することになるだろう。

荷物の配達も、明日がピークだろう。
全国のサンタクロースたちが、
ちびっこに贈るプレゼントが、日本中を行き交う。
明日配達指定の荷物が集中する。
Black Cat社は、配達時間の指定もできるので、
それはそれは、とんでもなく大変なオペレーションになるだろう。
寒い地方なら、雪をかき分けかき分け、
玄関に辿り着かなければならないかもしれない。
もしかしたら、伝票の備考欄に
「スミマセンが、24日は赤い服を着て、煙突から入って下さい」と
書いてあるかもしれない。
Black Cat社なら、リクエストに応えてくれそうな気がする。

本物のサンタクロースさん、
全国のごみの収集の方たち、
そして、宅配業の方たちに、
明日は「暖かくて風がなく、雨や雪が降らない一日」というプレゼントを、
ぜひお願いします。





クリスマスプレゼント



2012年12月22日(土)

今日のBGMは、ビング・クロスビーのクリスマスソングだ。
CDを借りてきた。
今頭の中で、「メレッカリキマカふにゃらーららー」と何回も鳴っている。
ハワイアンのクリスマスソング。
明るくて、大好きだ。
暖かい土地のクリスマス、いいだろうなあ。

で、こちら北緯35.4度の東京世田谷は朝から雨模様。
寒い一日となった。
でも、街は買い物の人でいっぱい。
おそらく今日と明日は、サンタパパ、サンタママ、
加えて、サンタジジ&ババが、滑り込みの買い物を済ませているのだろう。

私も幼いころは、サンタクロースを信じていた。
いつまで信じていたかは忘れてしまったが、
小学生の低学年までは信じていたと思う。

サンタクロースには何年間かプレゼントをもらっていたはずだが、
何をもらったかはほとんど忘れている。
小さいころに遊んだおもちゃはいくつか覚えていても、
それがクリスマスにもらったものだったかどうか、
定かではない。

一つだけ、すごく覚えているサンタからのプレゼントがある。
その年は、欲しいものが思い浮かばなかった。
だから、デパートの包装紙で作った靴下には、
欲しいものの名前を書いた紙を入れなかっただ。

それなのに、次の朝、ちゃんとプレゼントが頭の上に置いてあった。
それは、箒と塵取りセット。
???
これがプレゼント?
サンタさんは、なぜこれがいいと思ったのだろうか。
欲しいものを思い浮かばない子供には、適当に何かおいていくのだろうが、
なぜ私には『箒と塵取りセット』だったのだろうか。

プレゼントなので、うれしかったことは覚えている。
だが、それを使って遊ぶ、というか掃除をしたという記憶は、全くない。

今思うと、欲しいものを言ってくれない子供に、
親はナゼ箒と塵取りセットを買ったのだろう?

そのころ、私はまだすごく幼い子供だったから、
夜早く寝て、朝もとても早く起きた。
朝のテレビ放送が始まる前からテレビの前に座り、
テストパターンと砂嵐をじっと見ていた。

その横で、母は朝から部屋の掃除をしていた。
その頃は掃除機ではなく、箒だったかもしれない。
幼い私は、もしかしたら、その母の後をついて回り、
箒や塵取りを使いたがったのかもしれない。

母は思った。
「この子は毎朝掃除をしたがる。
ならば、自分用の箒と塵取りがあれば、すごく喜ぶに違いない。
そして、せっせと身の回りを掃除するだろう」

当時はコンビニエンスストアなどなかったし、
お店も夕方には閉まった。
だけれども、24日の夜だけは、
おもちゃ屋さんは夜遅くまで開けていたのだろうか。
24日になっても、欲しいものを口に出さない娘。
仕方なく、その夜子供が寝静まってから、
そっとおもちゃを買いに出掛ける父。
そして、赤い箒と塵取りを持って帰る父。

子供は親と同じことを真似したがるものだ。
別にそれが好きなのではなく、親と同じことがしたいのだ。

他にもいろいろプレゼントをもらっているはずなのだが、
はっきり覚えているのが、赤い箒と塵取りだけだ。
嬉しかったことだけは覚えている。
でも、残念ながらそれを使った記憶がない。

結局大人になっても、掃除好きにはならなかった。
私の両親サンタは、
どうやら与えるタイミングを間違えてしまったらしい。


photo by Axel Bührmann




【お知らせ】ぼかし染シルクカシミヤストールに、XSが加わりました。



2012年12月21日(金)

本日12月21日より、【ぼかし染シルクカシミヤストール】の新しいサイズ、
『XS』の販売を開始いたします。


素材:    シルク60%  カシミヤ40%
サイズ:   幅110cm × 長さ80cm 
色:     グリーン、ピンク、ブルー、マロン、グレー
       (写真は XS ピンク)
価格(税込): 11,550円

左が 『XS』、 右が 『S』 です。

『XS』は『S』よりもこじんまりと首元を演出したいときに、重宝します。

男性は、『XS』をこのようにシャツなどの襟の中に入れて巻いて頂くと、
一日中とても暖かです。

これからますます寒さが厳しくなってまいります。
首元を冷たい空気からしっかり守ることが、
風邪やインフルエンザを寄せ付けない一番の方法。

いつものウェアに、この少し小さいサイズのストール一枚プラスして
一日中巻いていれば、本当に暖かく過ごせます。

ぜひharukiiのシルクカシミヤのストールで、
この冬を暖かくお過ごしください。 


●ストールのご購入方法は、こちらをご覧ください。 〉〉〉





harukiiを通過する♥♥♥がいっぱい



2012年12月20日(木)

ギフトのご注文が続いている。
中村さんから手作りのパッケージを受け取り、
出来たばかりのパッケージに商品を入れる。

まず、商品を薄紙に包む。
パッケージの濃いグレーと、選ばれたストールの色を見て、
それに合わせて薄紙の色を選ぶ。

そして、パッケージにリボンを付ける。
メッセージをカードに印字し、パッケージに嵌める。

リボンを結ぶ。
しばしうっとり。

パッケージごと、透明な袋に入れ、封をする。
リボンが中で曲がらないように、注意を払う。

それを宅配便の袋に入れる。
配送伝票を書く。丁寧に書く。間違えないように注意して書く。
配送伝票を貼る。曲がらないように貼る。真ん中に貼る。

この一連の作業の間中ずっと、
クリスマスの曲を鼻歌で歌っていた。
曲名は、Silver Bells(シルバー・ベルズ)

歌詞は英語で、よく知らない。
ただ、歌い出しの「Silver Bells, Silver Bells」 という部分だけは分かる。
あとは、フンフンフン、フンフーン、という具合だ。
鼻歌だから。

ギフト包装を、誰かのためにするって、すごく幸せなことだ。
自分の家族や友人へのギフトを包むのは、もちろん楽しいが、
お客様のためにギフト包装をする時間も、とても幸せだ。

どんなお客様が、どんな方のために、どんなお気持ちで
贈られるのだろうか。
そんなことを勝手に想像しながら、
Silver Bells, Silver Bellsと歌う。
フンフフン、フフフーンと手を動かす。

考えてみれば、お客様と、その送り先の方は、ごく近しい関係だ。
だけれど、そのお二人の間に『愛』が受け渡されるとき、
一旦その『愛』がharukiiを経由する。
私が送り主のお客様の愛を受け取り、『商品とギフト包装』という形にして、
送り先のお相手にお渡しするのだ。
そう考えると、なんて幸福な作業なのだろう。

今日もたっぷりの愛が、harukiiを通過した。
明日も作業をする。愛を受けとって、送り出す。
嬉しい。
明日の鼻歌は、何だろう。


クリスマスソングといえば、ビング・クロスビー。
彼の歌うSilver Bellsが、YouTubeで聞けます。〉〉〉
平和でシアワセな気分になります。
(最初にちょっと広告が流れます。)





harukiiオリジナルパッケージのこと Ⅰ



2012年12月19日(水)

ギフト用、harukiiオリジナルパッケージをご紹介いたします。

デザイン: 中村麻由美
材質: 紙
色: グレー (少し茶色がかっています。)
テーマ: tatou (畳)
コンセプト: 中に入れる物をしっかり保管でき、日常生活の中で活用できるパッケージ。

商品名: tatou-L(タトウ、エル)
サイズ: タテ37.5cm × ヨコ31cm


リボンと、harukiiブランド札を配しております。

リボンを解き、右側を開いたところ。
メッセージカードを付けられるようになっています。

メッセージカードのサンプル。
左側を開いたところ。


厚めの丈夫な紙を使ってあります。
書類なら、B4のサイズまで、折らずに保存できます。
使ううちにリボンが痛んできますが、ご自分で取り換えることができます。


このパッケージでギフト包装をご希望の方は、こちらをご覧ください。


皆様からのご注文を、心よりお待ち申し上げております。


株式会社はる希
高橋裕子


「harukiiオリジナルパッケージのこと Ⅱ」




来年も滑り出し快調のようです



2012年12月18日(火)

今日は、来年2月に出展する『ギフト・ショー』の説明会に行ってきた。
出展は二回目になるのだが、
前回の説明会はNYに行っていて、参加できなかった。
だからharukiiにとって、初めての説明会。
そして、初めてのブース番号抽選会である。

何百社という出展企業すべてが、
抽選でブースの位置を決めていく。
harukiiの入るゾーンは出展者が多く、harukiiはまだまだ新参者なので、
一番後回しのグループ。
順番が回ってくるまで、まだまだ掛かる。

驚いたことに、抽選にはテクノロジーが使われていない。
呼ばれた出展者は壇上にワラワラと上がり、籤の順番に並んでいく。
自分の番が来ると、壁に貼られた大きな会場図を見て、
好きなブースの位置を指差す。
係りの人がその場所にサインペンで社名を書き込んで行く。
その脇では、スーツのオジサマたちがジャンケンなんかしている。
こんなにいろいろ発達していても、
最後はやっぱりジャンケンなのね。
子供も大人も、まったく同じ条件。
最もフェアで道具も要らず時間のかからない決定手段。
ジャンケン。
いいじゃない。
ちょっとクスリとさせる光景。

harukiiは新参者グループのなかで籤を引き、
40番という整理番号を貰った。
ここからがまた時間がかかる。
1番の会社から、余っている中からブースを決めていく。

私の順番が来る頃には、
ブースはあと幾つ残っているのだろうか。
40番はお尻から5番目だった。
もう会場に残っている出展者もまばらになった。

きっと一番いいブースが残っているんだろう。
そう自分を納得させようとした。

39番の人に順番が回ってきた時
私もうしろから一生懸命目を皿のようにして
空いているブースを探した。

おや?
おやや?
本当に?!

なんて素敵なんだろう。
あそこのブースが空いているなんて!
それは、中央あたり。
それも、『槙田商店』さんのすぐ隣と真ん前。
ああ、ここしかない。
なんて幸運な偶然。
この広い会場の中で、槙田さんの近くになれるとは!

槙田商店の社長は、
harukiiがギフト・ショーに出展する道を付けて下さった方。
新規出展者の保証人として判を付いて下さった。
そんな恩のある会社と一緒に過ごせる三日間。
こんなに心強いことはない。

どちらがいいだろう。
隣と前と。
隣は壁に阻まれている。
前がいい。
そう、前がイイかもしれ、、、
と思っていたら、39番の人が、槙田さんの隣を取った。

ほうっ。
もう、迷う必要すらない。
有難う!
harukiiには、槙田商店の真ん前、
【西 1136】が与えられた。
なんだかブースの面積も、一気に2倍に増えたような気分になった。

harukiiの2013年は、凄くいいスタートを切ったようだ。




【お知らせ】本日より、ご注文受付け開始いたします。

   

2012年12月17日(月)

クリスマスの華やかな飾り付けが商店街から住宅街に広がり
夜を美しく彩る季節となりました。
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

さて、かねてより皆様から
harukiiの商品を直接購入したい」というご要望を頂いておりました。
その声にお応えし、本日よりharukiiにて
【ぼかし染シルクカシミヤストール】のご注文に対応させて頂く運びとなりました。

ご注文はメール、FAXにて受付けております。
詳しくは、下記をご覧下さい。

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商品名: ぼかし染シルクカシミヤストール




  
素材:    シルク60%  カシミヤ40%
サイズ:    L 幅110cm × 長さ200cm
        S 幅110cm × 長さ110cm
   new!  XS 幅110cm × 長さ80cm 
色:     グリーン、ピンク、ブルー、マロン、グレー
       (写真は L ブルー)
価格(税込): L 26,250円
        S 15,750円
                      XS 11,550円

●L、Sともに、男女共用サイズです。男性でもゆったりと巻ける大きさです。
●XSについて   〉〉〉


※マロンSは完売致しました。ご注文いただきました皆様、有難うございました。


◆原材料産地
 シルク:  ブラジル
 カシミヤ: モンゴル
◆加工地
 紡績地:  東南アジア
 糸糊付け~仕上げまで: すべて山梨県郡内地方
  ●糸糊付け
  織    
  染め/洗い
  乾燥/整理
  検品ネーム付け袋詰め
 ※郡内地方とは、富士吉田市、大月市、都留市、上野原市、
  北都留郡、南都留郡からなる地域の総称です。



ご注文の際は、以下の****内部分をメールかFAXに貼り付け、
必要事項をご記入のうえ、下記までお送りください。

   メール  info@harukii.jp
   FAX     03-6315-3427

件名には『商品注文』とご記入ください。

***************
商品名: 
色: 
サイズ: 
ご注文枚数: 
ご注文者様 お名前: 
ご注文者様 お電話番号: 
お届け先お名前: 
お届け先ご住所: 〒
お届け先お電話番号: 
ギフト包装の有無: 有  無
メッセージカードの有無:  有  無
メッセージ内容:
配達希望日: 
お支払方法: 銀行振込  代金引換
***************

◆送料
  ●1回のご注文金額が2万円(税込)以上の場合
   全国どこへでも無料でお届けします。

  ●1回のご注文金額が2万円(税込)未満の場合
    または
   お届け先が複数で、1件あたりのお届け商品が2万円(税込)未満の場合
   1配送につき、740円~1260円かかります。
   ※お届け先地域によって、送料が変わります。メールにて送料をご連絡いたします。


◆お支払方法
  「銀行振込」または「代金引換」からお選びいただけます。
  代金の明細、および振込口座の詳細は、メールにてお知らせいたします。

  ●銀行振込の場合、商品はご入金確認後に発送いたします。
  ●代金引換の場合、サービス手数料がかかります。
   詳しくは、こちらをご覧ください。


◆ギフト包装
  ギフト用の包装を承ります。発送は12月20日以降となります。
  包装料は500円(税込)となります。

  ●ギフト包装ご希望のお客様、先着20名様に限り、
   中村麻由美さん手作りのオリジナルパッケージにお入れいたします。
   パッケージの写真は、こちらのブログをご覧ください
     中村麻由美: 造本デザイナー/グラフィックデザイナー。
            harukiiのブランドタグのデザイナー。
            中村さんのブログはこちら 〉〉〉
   ★中村さんのオリジナルパッケージは、harukii直接購入の方に限らせて頂きます。
    何卒ご了承ください。

  ●メッセージカードもお作りいたします。メッセージはカードに印字いたします。
   メールまたはFAXにメッセージをお書き添えください。


◆お届け日のご指定
  お届け日をご指定頂くこともできます。
  発送準備に時間がかかることもございますので、ご注文は日数に余裕を持ってお願いいたします。


★【ぼかし染シルクカシミヤストール】は、
  現在【All About スタイルストア】でも販売しております。
  こちらもぜひご利用ください。

  All About スタイルストア
    ↓


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皆様からのご注文を、心よりお待ち申し上げております。

年の瀬でお忙しい毎日とは存じますが、
どうぞ皆様ご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。

株式会社はる希
代表取締役 高橋裕子



2013秋冬 色を選ぶ Ⅰ



2012年12月16日(日)

昨日から私の大好きな作業をしている。
それは、色を選ぶ作業。

いよいよ来年の秋冬用のサンプルづくりに取り掛かった。
本当は、スタートするのが少し、というか、かなり遅い。
普通は、10月頃から始める。

なんだかんだと慣れない作業に時間が取られて、
じっくり商品と向き合うことができなかった。
もうぎりぎり。
今日作業するのを先延ばしにしたら、
もう来年の展示会に間に合わない!
そう思って、頑張って色見本帖を広げた。

大好きな色選びの作業だが、
始めるにはエネルギーが要る。
こういう作業にそんなに慣れているわけでないので、
頭の中を切り替えるのに時間がかかるのだ。
だが、一度集中し出したら、
それはもう楽しい時間。
ああでもない、こうでもないと、
色糸を並べ替えて、色遊びを楽しむ。
夕べもそうやって、夜が更けていった。

夜疲れた眼で見た色は、朝に見ると、
「ちょっと攻めが足りない」ということが、間々ある。
だから、夜集中して選んだ色を、翌朝の陽の光の中で必ず確認する。
その時の発見や驚きも、楽しみの一つだ。

都合の良いことに、今朝は快晴。
窓を開け放ち、澄んだ空気を入れ、
眩しい朝日の下で色を選んだ。

あ、思った通り。
この色は、ちょっと暗すぎ。
こっちの少しはっきりした色に変えてみよう。

色糸を置き換え、他の色との相性を見る。
やっぱりこのほうが、他の色が際立つ。

この色たちを織り込んで、
全体の色目はどんなふうになるだろうか。
それは、織り上がってきて見ないと、わからない。
予想と同じだろうか。
それとも、全く違う顔になってくるだろうか。
もう、迷わない。
天に任せる。
半年前より、決断は早くなったような気がする。

しかしそれ以前に、工場さんは機械を空けてくれるだろうか。
この時期、どの工場も今年の商品の納品で、てんてこ舞いである。
こんなにぎりぎりに発注して、間に合うだろうか。

一抹の不安を抱きながら、発注書を送った。
さて、工場さんは明日、なんと連絡してくるだろうか。











水川さんのプレートをみて思ったこと



2012年12月15日(土)

昨日、東京表参道で行われている
『サポサポプロジェクトVol.7』という展示会を見てきた。
東北の被災地のためにボランティアをしている人たちに、
アートの収益金を寄付する、という趣旨の展示即売会だ。
東京藝大美術学部の卒業生が立ち上げたプロジェクト。
会場内に所狭しとアートが並んでいた。

アーティストの一人に、
harukiiのロゴをデザインして下さった、水川史生さんがいる。
水川さんの専門は、鍛鉄(たんてつ)。
鉄を鍛えて、作品を作る。
日頃はデザイナーとして忙しい日々を送っていらっしゃる。
その合間に時間を作って、作品を制作していらっしゃるそうだ。

今回の作品は、数字がテーマ。

一つの数字が、プレートいっぱいに配されている。
harukiiの繊細なロゴとは打って変わって、
骨太の、堂々とした文字。
それぞれ、すこし表面をいじってあって、
経年変化したような表情が見られる。
錆好きな私は、もうそれだけで見入ってしまう。

そして、プレートの裏には、もう一つ数字がある。
『0』が見たかったという私に、水川さんか次のコメントがあった。


「欲の足りた状態を10と想定し、
 表裏の数字を足して『10』になっています。
 10以上も以下も、『バランス』が×。
 『1-9』2-8』『3-7』『4-6』『5-5を制作予定でした。
 よって今回は、0-10』というバランスのとり方は、
 無しとしています。」

プレートの数字には、そういう意味があったのだ。

例えば、
「欲を満たす」+「他者のために時間と体を使う」=10
としてみる。

今の私はどういう数字の組み合わせだろうか。

つらつら考えてみて、
「いや、わたしは『10-0』かもしれない」と、思い至った。
24時間、すべての時間を、自分のために使っている。
自分で決断し、自分で選んだ行動で24時間が過ぎている。
だから、私は24時間、欲を満たしているはずなのだ。
自分でコントロールできない、お手洗いの時間と睡眠時間。
この時間だけは、欲とは関係ない気がするが、
その後の時間はすべて欲を満たしているのだ。

自分のために●●する。
誰かのために●●する。
どちらをするにしても、結局それをして満足したい、
または褒めてもらいたい自分がいるのである。


あらためて水川さんのプレートを考えてみる。
自分の傍に置いて、いつも見ていたい数字の組み合わせは、なんだろう。

やはり、『10-0』だ。
私は、今の自分に100%満足している。
私は自分の欲を100%満たしている。
水川さんが『10-0』を作って下さったら、
私は迷わず家に連れ帰るだろう。

いつも『0』を表に出しておく。
いつも無からのスタートなんだよと。
そして、その裏には常に『10』がある。
どんなことも、それは自分が望んだことを満たしているのだよと。

数字を使って、こうやって時々自分を考えてみるのは
とてもいいと思う。




『サポサポプロジェクトVol.7』は、明日12/16まで開催されています。
投票の後で、表参道まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

詳しくは、こちらをご覧ください。 〉〉〉

水川さんのサイトは、こちら。 〉〉〉

ぶらさがり健康法



2012年12月14日(金)

クイズです。

これは、何のシルエットでしょう。

別の写真で見てみましょう。


表面はこんな感じ。象さんの皮膚にも似ているような。


あらら? なんか見たことありますね。

そうです。答はこれ。
大根をベランダで干している図でした。

キャロットタワーと記念写真をパチリ。
キマッってます。


では、シルエットクイズ、第二弾。

これは、なんでしょう


これ、何だかわかりますか?

答は、シイタケの軸です。
シイタケの傘と石突き(固い部分)をとって、
縦に半分に切ったのを、竹串に差してつるしています。


大根も椎茸も、いただきものでとっても立派なもの。
大根は冬の風に程よく干され、お漬物になりました。
椎茸の軸は、良いだしが摂れるので、
これからスープに汁物に大活躍しそう。

どちらも、母がやってるんですけれどね。
私は写真を撮って、食べる係。
家ではお互いの持ち場を侵食しません。

干した野菜は栄養がぎゅっと濃縮され、
身体にとても良いそうです。
皆さんのお宅では、野菜干していますか?




来年の楽しみ



2012年12月13日(木)

百年に一度のxx12年12月12日が過ぎてしまったからと言って、
気落ちする必要はない。

来年だって、楽しみな日がいくつもある。

2013年1月3日
平成25年2月5日

あ、二つだけだった。
それも、2月5日で終わってしまう。
あら、早いこと。

べつに何をするわけでもないので、
そんなにがっかりする必要もないのだが。

来年の楽しみを挙げてみよう。

・お正月が来る
・バレンタインデーが来る
・春が来る
・青葉の季節がくる
・夏が来る
・一つ大人になる
・新しい友達ができる
・長い付き合いの友達に会える
・ストールに人気が出る
・またきれいになったねと言われる
・いつまでも独身なんて、もったいないねと言われる
・こんどお茶でもどうですか、と誘われる


だんだん妄想モードに入ってきたので、
もう止めておこう。
最初の方は確実に来る楽しみ。
途中からは、願望が入っている。
でも、絶対にないわけではない。
一縷の望み、というのが残っている。
だから、楽しみ。
とっても楽しみ。
ここにこうやって書いておけば、実現する可能性も高まるかもしれない。

あら、それなら臆病がらずに、これも楽しみにしよう。

・思いがけない大金が転がり込む。

ウーン、楽しみなことを考えるのって、楽しい。
もっともっと考えて、考えて、考えながら今夜は寝よう。

もう来年のこと考えても、鬼は笑いませんよね。





続・12記念日



2012年12月12日(火)

今日は待ちに待った、12と12と12の日。
結局、特別なことは何もしなかった。
12時12分も、出荷作業に夢中になって、
気づいたら過ぎていた。

モスクワでは今日1000組以上のカップルが生まれたそうだ。
数字が並ぶ日は、縁起がいいとされているらしい。
日本でも婚姻届を出したカップルは、多いかもしれない。


私にとっては、何も特別なことのない、とても穏やかな一日だった。
それはそれで、とても素晴らしい。

今日生まれた赤ちゃんは、
100年後の2112年12月12日に、
100歳の誕生日を祝ってほしい。

何もなく終わった2012年12月12日よ。
こんな特別な日を平和に過ごすことができて、
本当にうれしい。
ありがとう。





商店街



2012年12月11日(火)

世田谷の三軒茶屋をおしゃれな町、
と聞いている人がいるかもしれないが、
三軒茶屋は、決しておしゃれな町ではない。
三軒茶屋は、活気のある商店街である。
若者が好むような小さな飲食店が、軒並み開店しているが、
手ごろな値段の、気安いお店ばかり。
駅近くは大規模店舗が集まっているが、
少し歩くと個人経営のお店も多い。

スリッパを買うために、近所の履物屋さんに入った。
日頃入ることのないお店。
きっと50年以上前から、このままの店舗で商売しているような
そんな佇まい。
下駄屋さんでもない、靴屋さんでもない。
履物屋さん。

そのお店は、三軒茶屋駅から自宅の道すがらにある。
お店の奥の暖簾の向こうは、きっと生活の空間。

私がお店に入り、声を掛けえると、
奥からおしゃれな髪型の女将さんが出てきた。
その愛想よく張りのある「いらっしゃいませ」に、
すこし驚きを感じたのは、
空気が動いていない古びた空間に、
今を生き生きと生きる女性が
急に出てきたからである。

私が、スリッパを選んでいる間に、
近所の女将さん仲間であろうか、
別の女性が出てきて
「また持って来るからね~」
「美味しかった。有難う!」

今まで、茶の間でおしゃべりしていたのか。
お店が無人になっても、
一向に気にする様子もない。
開けっ放しの、出しっぱなしのお店。

きっと暖簾の向こうには、平成が詰まっているに違いない。
パソコン、デジカメ、ブランドのバッグ、スマートフォン。
もしかしたら、女将さんの愛用品は、フェラガモかもしれない。
そして、暖簾のこちら側は、昭和30年か40年ぐらいの匂いがする。

きっと次の世代には受け継がれないお店。
もう数年すると、店を畳み、
新しくチェーン店が入ってきて、
お店を今風に建て替えるだろう。

おしゃれな町と言われるようになって、
何より変ってしまったのは、
そこに働く人たちは、よそから通ってくる人たち。
三軒茶屋は、いろいろな町から働きに来る町になってしまった。
どのお店も他の町と変わらない空気、匂いを纏い始める。

そういうのは、大きな街に任せておけばいいのではないか、
と思ってしまう。
三軒茶屋のような小さな町は、そこに住む人たちが商いを営む、
生活の匂いをぷんぷんさせる、
そんな町のままであってほしい。

駅からずっと続く商店には、
随分と住んでいる人たちが少なくなってきた。


この通りに残っている、数少ない似たようなお店。
魚屋さん、お味噌屋さん、洋品店、、、
お客さんが入っているところを見たことがない。
それでも、50年以上もお店が開いている。


その奥には、今を生きるお店の人の生活がある。
生活とお店がつながっている。
そういう形。
もうこれからは無くなってしまうのだろうな。




続々々々・FAX電話機



2012年12月10日(月)

あれからあっという間に、二ヵ月も経ってしまった。
あれ、というのは、
FAX専用番号を設けようと、
電話番号を数個使える新しいFAX電話機を買い、
電話回線を光に変え、
電話番号を新たに申請し、
二つのルーターを使うためにHUBを購入し、
そのHUBをスーパーマーケットで失くしてから。

その後、気持ちを持ち直して、
新たにHUBを購入した。
そして、いよいよ一台のFAX電話機で、
電話とFAXの番号を別々に使う、という、
あの夢のようなことが実現する日が近づいた。
と思ったのだが、
現実は、再び私に試練を与えた。

一つの電話回線で複数の電話番号を
一つの電話機で使用するには、
NTTの『モデムダイヤルインサービス』
というのに申し込まなければならない。
ところが、私が契約しているのはKDDI。
KDDIに確認したところ、
「弊社では、NTTさんの『モデムダイヤルインサービス』に該当するサービスは
行っておりません」という冷たい返事。

えーーーー??
なんなのぉ?
そんなの、、、どうるすのぉ?

「お客様が一つの回線で複数の番号をお使いになる場合は、
それぞれに電話機をご用意頂く必要があります。」

ポッキン。
私の心は、ここで折れた。

KDDIのお姉さんのその言葉は、
私の頭の中で、まるで裁判の判決のように
何度も鳴り響いた。

「それぞれに電話機をご用意頂く。。。。」

ああ、こんな小さな事務所に、電話機を二台も置くなんて。
そんなの贅沢すぎる。
無駄無駄。経費の無駄。

なんのためにFAX専用電話番号を引きたかったのか、
分からなくなってきた。
それに、もうどうでも良くなってきた。

KDDIからは、容赦なく二つの番号の使用料の請求書が来る。
でも、私はまだ一つしか使用していない。
もう一つの、FAX専用として引いた番号を使う気力がない。

どうしてももう一台の電話機を買う気が起きなくて、
私はこの件を放置した。

いいじゃないの、今のままで。
一つの番号で電話もFAXも受け取れて、
何の問題もないじゃないの。

あれから気温もぐっと下がり、
街の銀杏は黄色く色づき
師走にも駆け足で突入し、
あれよあれよと一か月が過ぎた。

そして、今日やっと、
「私、ナゼFAX専用番号が欲しかったんだっけ?」
と、冷静に思い出す気力が戻ってきた。

そうだ、留守中の電話を、携帯電話に転送するためだった。
FAXも兼用している電話番号だと、FAXも転送してくる。
携帯にFAXを転送されても、受け取れない。
送信元はいつまで経ってもFAXが送信できない。
それがなぜだか伝えられない。
FAX電話機は
「イマ御主人サマハルスデス。FAXハウケトレマセン」
とは、言ってくれない。

だから、FAX専用番号を取ろうと思ったのだったっけ。
そう、それはやはりとても必要。
今は外出中はFAXを受け取るために、留守番電話にしているけれど、
やはり急ぎの御用もあるはずだ。
私一人の事務所なので、私以外には電話が取れない。

解決策は二つある。
NTTの光通信に変更するか、
それとももう一台電話機を買うか。

解決策って、なーんだ、迷う余地がないじゃない。
NTTに変えたら、また日数と工事費がかかるじゃない。
どちらが速くて安いかと考えたら、
新しく電話機を買うことしかないじゃない。

ほぼ一か月放置していたFAX問題を解決すべく、
私は今日再びビックカメラの人になった。

買うのは、FAX昨日のついていないシンプルな電話機。
二か月前に買った電話機はFAX送受信専用にする。
そう決めて、私はお店のお兄さんに助けを求めた。

お兄さんとその子は、私を救ってくれた。
目の前にあったのは、
本当にこじんまりとした、小さな電話機。
バスのおもちゃのような可愛らしい電話機。
おまけに、コードレス。
使い勝手もよさそうだ。
そして、安い。
呼び出し音は、『森のくまさん』にだって変えられる。
仕事に飽きたら、「ブーブー」と言って遊べる。
私の気持をふっと軽くしてくれる電話機に巡り合ったのだ。

私はこの電話機を今日から、バス電と呼ぼう。
ちゃんと窓もついて、今にも走り出しそう。

私はさっき初めて、新FAX番号を連絡するFAXを
古い(まだ新しいのだが)FAX機で送った。
二か月経って、ようやく私は目的を達成した。

あ、いや、まだだ。
まだ、電話転送をしていない。
これができてから、
やっと最終目的を達成したことになる。

これは、明日にしよう。
バス電くん、そしてFAXちゃん。
今日はいろいろな設定をしたり、
あっちこっちいじられて、
お疲れ様でした。

明日から心機一転。
宜しくお願い致しますね。




このタイトルのブログは、これでおしまいです。
多分。










続々・湯たんぽ礼賛



2012年12月9日(日)

最近、朝起きるのがとても大変だ。
寒いのが一番の理由。
私は寒くなると、テキメンに寝起きが悪くなる。
夜中に充分身体が温まらないからだろうか。
熟睡できていないようなのだ。

今は湯たんぽ二つ作戦を取っている。
足元に一つ。
もう一つは、脇に抱えて寝る。
よっぽど寒い時は、背中の下に置いたり、
お腹の上に乗せたり。

こうしてパソコンに向かっている時も、
湯たんぽを膝に乗せている。

湯たんぽを『猫』に置き換えれば、
それに癒しが加わって、すごく温かいだろうに。
残念ながらうちには猫がいないので、
湯たんぽだけなのだが、
それでもこの温かさは私を癒してくれる。

湯たんぽで低温やけどをする人が多い、
という記事を読んだ。
私のように背中の下に置いて寝るのは、もってのほかだ。
とてもキケンだ。
真似しないでほしい。
私だって、してはいけない。

だけど、背中の下を温めないと、どうしても眠れない。
だから、少しの時間だけ入れて、外すようにしている。

心配は、私は寝つきがいいのだ。
眠りは浅いが、寝つきはいいのだ。
枕に頭を付けて、もう3分と記憶はない。
だから、外そう外そうと思っている湯たんぽも、
気が付けば朝までそのまま、ということもある。

アブナイ。
キケンだ。
それに、背中もイタイ。

それで取っている作戦そのⅡ。

寝る前、随分早くから湯たんぽを背中が来る位置に入れておく。
すると、就寝時にはその辺りがほんわか暖かくなっている。
そして、その湯たんぽを脇に移動し、
抱えて寝る。
お湯を入れたてではないので、
湯たんぽも少しは冷めている。
低温やけどの心配はない。

こうやって、私は毎日
湯たんぽをあっちにやり、こっちにやりしている。

あ、今膝の上にある湯たんぽは、本当はここにいるべきではない。
しまった。
早く戻さなくちゃ。
今日は、これを背中の下に入れたまま、
寝入ってしまいそう。
もうかなり冷めているから、大丈夫かな。

そういえば、「湯たんぽ礼賛」で書いた猫は、
最近は来ていない。
どうしたかな。
もっと暖かい場所を見つけていればいいが。



「湯たんぽ礼賛」

「続・湯たんぽ礼賛」





青空



2012年12月8日(土)

今日も東京世田谷の頭上は、抜けるような青空だ。

青空をカメラに収める時、
何か対象物を一角にいれた方が、
その空気感が伝わり易い。
易いのだが、せっかく雲一つなく、何処までも澄み切った青空。
他に何も入れずに、空だけを撮りたかった。

愛機Nikonの一眼レフデジカメを構え、
身を乗り出すようにして、レンズを空に向けた。

青い。本当に青い。
美しいという以外の言葉が思い浮かばない。
屋根やアンテナや電線がフレームに入らないように
やっとの隙間を見つけて、シャッターを押す。
カシャリ。
と、言わない。
あれ?電源、入れ忘れた?
いえ、ONになってます。
メモリーカード入れ忘れてる?
いえいえ、ちゃんと入ってます。

もう一度シャッターを押して見る。
カシャリ。言わない。

何度も押して見る。
言わない。

ちょっとフレームを振って、アンテナを入れてみる。
カシャリ。
言うじゃない。

アンテナの頭の先だけ、ちょっと入れてみる。
カシャリ。言わない。

ちゃんとある程度の範囲に物体が入っていないと、
シャッターは下りないのだ。

試しに、もう一つの愛機、iPhone4で撮ってみる。
問題なく青空だけをキレイに切り取った。

きっとNikonの何処かをどうにかすると、
撮れるのだろうが、
私はどうしたら良いか分からない。

それとも、デジカメは、空(くう)は写さないのか。
そうだ。
空の青さは空気の分厚い層の色。
掴みどころのない空気を写すのは、
デジカメの苦手とするところなのかもしれない。

私には勿体無いくらいの高機能を持ったデジカメだが、
使いこなすのにはまだまだ時間がかかりそうだ。

iPhone4で撮った空。

iPhone4で撮った、田園都市線「二子玉川駅」ホームから見えた空。




続々・ケットーチ



2012年12月6日(木)

一か月経って、ようやく結果が出た。
テストでいうと、真っ赤になって帰ってきた答案用紙のようだ。
×、×、×、×、×.....

もちろん、血液の評価は【D】。
内容を見ると、去年の6月、食餌療法を始めたときより、
なんと悪くなっている。
どういうことだ。

5時間の血糖値検査のグラフは、
理想的な『低血糖症』の曲線を示している。
ブドウ糖を摂取した後、血糖値がぐんぐん上がり、
なかなか降りてこない。
普通は膵臓からインスリンというものが自然に分泌され、
血糖値を下げようとしてくれるの筈なのだが、
私のインスリンはなかなか出てこない。
だから、血糖値が下がるのが遅くなってしまう。

私の血糖値はその後下がっていくのだが、
5時間たったころには、異常に下がりすぎている。

検査の前に同意書にサインしたが、
私くらい血糖値が低くなると、
通常は気分が悪くなり、ふらふらして立てないそうだ。
私がまったくそういう異常を感じずに5時間の検査を終え、
すたすた帰宅したということは、
きっともう私の体が、今のような悪い状態に慣れっこにしまっているからだろう、
と先生はおっしゃる。

18ヶ月、食餌療法をしてきたのだから、
そろそろ良くなってきてもいいころだと思ったが、
まったく甘かった。
一度悪くなった体は、そう簡単にはもとには戻らない。

私のように、インスリンの出方が遅い人は、
日本人に多いそうである。
そして、そういう人が毎日炭水化物過多の食事を続けていると、
必ず糖尿病になるそうだ。
私も、数年前、とても忙しかった頃、
夏は毎晩お素麺ばかりを食べていた。
すぐに茹でられるし、食べやすい。喉を通りやすい。
そういう食事を続けていたのが良くなかった。
男性のラーメンライスも、非常に良くない。
あな、おそろしや。

私は再び、甘いもの、白米、小麦粉、アルコールと
無縁の生活を送ることになる。
今日はさすがに、『追分だんご』の前を通る気にならなかった。

帰り道、ふと見上げた空に、
新宿御苑の銀杏の大木が見事な黄金色の葉を
風になびかせていた。




12記念日



2012年12月5日(水)

だんだん12日が近付いてきた。

2012年12月12日。
『12』が三つ揃う。
揃い数字が好きな私にとって、
日付で三つ揃うのは、私が生きているうちに体験できる
最後の日になるだろう。

あ、もしかしたら新しい和暦で
2年2月2日から毎年経験できるかもしれない。
1年1月1日は、なかなかそう体験できないだろう。

でも、新しい年号がいつになるか分からない。
それに、和暦をそろそろ廃止したらどうだろう、という意見もある。
私も日頃使うのは、西暦の方だ。

やっぱり、2012年12月12日は、特別のような気がする。
『12』にちなんで、何かしてみようか。
ここはもっとこだわって、
12時12分の時報を聞くとか。
12時12分に「じゅうに」と言ってみるとか。
12時12分00秒から12秒まで、じっと秒針を見るとか。

ふふん。
どうして、12回○○する、というのを思いつかないのだろうか。
ふふん。
避けているな。
ふふん。その通り。
12回も何かするなんて、そんな面倒臭いこと
したくな~い。
何かするなら、一瞬で終わることがいい。
ふふん。
こだわるわりには、淡白である。

でも、12日は24時間もある。
一瞬だけ楽しむなんて、ちょっともったいない。

あ、いいこと考えた。
11日の24時から、12時間寝ましょう。
そして、12日の12時に起きましょう。
そう、それがいい。
たっぷり半日も12を楽しめるし、身体にもいい。
あったかいし。
果報は寝て待て、と言うじゃない?

あ、12日は水曜日。
休日じゃない。
うーん、どうしよう。
この日だけ、わが社は休日にしようか。

誠に勝手ながら、2012年12月12日は『12記念日』のため、休みとさせて頂きます。

いいんじゃない?
皆さんの会社も、いかが?





うっかりものだけれど



2012年12月4日(火)

買い物しようと町まで出かけたら、
財布を忘れたのは、愉快なサザエさんである。

買い物しようとスーパーに入ったら、
買ったばかりのHUBを入口に置き忘れて
失くしてしまったのは、私である。

デパートのトイレに入ると、
必ず傘を置き忘れてくるのも、私である。

ランドセルの中身を見たら、
昨日の教科書がそっくり入っていて、
「今日の教科書とノートを全部持って来て」と
小学校の前の八百屋さんの電話を借りるのも、私である。

うっかりもののサザエさんより、
黄門さんの前を歩く八兵衛より、
私の方がもしかしたら、うっかりしているかもしれない。
それでも、うっかり命を落とすこともなく、
なんとか生きてこれた。
なんとかなるものである。
きっと、すごく運がいいのだと思う。
このままなんとか、最後まで乗り切りたい。



頬を濡らす夜



2012年12月3日(月)

目に何かを入れるのは、嫌いだ。
ハードコンタクトレンズを初めて入れたときも、
目医者さんで一苦労した。
入れている時はいいのだが、
何かを入れる瞬間が怖い。

ドライアイで、パソコンを使っていると、目が痛くなる。
目薬を使えば問題ないのかもしれないが、
ドライアイを解消するための目薬が怖い。
だから、いつしかコンタクトレンズも使わなくなってしまった。

ところが、毎晩寝る前に目薬を注すはめになった。
それも左目だけ数か月。
薬の効果があるかどうか、
片方の目にだけ注して確かめるのだそうだ。

毎晩毎晩、目薬との格闘である。
一滴で眼球に命中することなど、まれである。
二滴、三滴はあたりまえ。
必死に左手で瞼をこじ開け、
右手で容器を押す。
どうも、右手の押し方が弱いようである。
左手が
「早くしてよ!」
と言っているのに、右手が
「うーん、怖い!」
と言って、及び腰なのである。
瞼のちょっと上に落としたり、ちょっと下だったり、
まるで関係ないところに垂らしてみたり。
「何やってるのよ。どこ見てるのよ!」
「うーん、だってぇ、怖い!」

待っている左目は、
自分がどこを見ているのが分からなくなっている。
早くして欲しいな~、と思いながらも、
右手が外し続けるのに、少しほっとしている。
でも、命中しなければ、事は終わらない。

五、六滴後、
左の頬がびっしょり濡れたころ、
ようやく目薬が「チッ」と目尻に入る。
左目は急いで瞬きして、全体に行き渡らせる。
もちろん、右目もお付き合いする。
はぁ~、やっと終わった。

頬を濡らす毎日。
そして悲しくなり、その後ほっとする。
順番は逆だが、それでイイのだ。(TT)





雪の予感



2012年12月2日(日)

♪雨は夜更け過ぎに、雪へと変わるだろう~

山下達郎のこの歌は、
いったいいつから歌われているのだろうか。
今日の夕方から、私の頭の中にはずっとこの歌が流れている。

今日の雨は、もしかしたら夜中に雪に変わるかもしれない。
冬に入ると、かならずそういう日が来る。
初雪の日。
あさから、「今日は寒い!」と感じる日。
「今日は、降るかも」と予感がする日。

子供の頃、こんな寒がりの私でも、初雪はなんだか心が躍った。
朝起きると、窓の外がとても明るい。
「あ、」と思って、窓をそっと開ける。
屋根の上に雪がこんもり積もっているのが見える。
「雪だ!」
ただそれだけのことだが、なぜか嬉しかった。

家の近くの満天星(ドウダン)ツツジが燃えるような真っ赤になった。

庭の南天も、赤い実をたくさんつけた。
確実に冬支度に入っている。
明日の朝、この赤の上に白い雪が積もっていたら、
さぞかしきれいだろう。




心は走らないでおこう



2012年12月1日(土)

今年も師走に入ってしまった。
そして、年末年始とは関係なく、
ただやらなくてはいけない、という仕事が溜まっている。
なんとなく気忙しい。
これが南半球にいて、
30何度という気温でも、気忙しくなるのだろうか。
寒くて、行動も思考も鈍る。
どうせサクサク物事が進まないのだから、
せめて「忙しい」と思わないようにしたいものだ。

普段ほとんど来客がない我が家に、
今週続けてお客様があった。
お客様があると、母は私に玄関の三和土を洗えという。

我が家の玄関には那智黒石が埋め込んであり、
水を流すと黒光りする。
本当はその後、椿油などで磨くと良いのであるが、
そんなことはしたことがない。
たわしでちょろちょろっと撫でて、水をざっと流し、
最後にバケツに残った水を、道路に巻く。
そういう手抜きの洗い方だ。
戸をあけ放ちながら行うので、寒い。
長靴を履いて、ゴム手袋をしているが、
やはりこの時期は冷気が下から這い上がってくる。

でも、それなりに綺麗になると、
やはり気持ちがイイ。
水を打たれた玄関は、
目には見えないのだが、砂ぼこりが治まり、
空気が清らかになったような気がする。
いつもは拭いたことのない門扉まで、
拭いてみようかという気になる。

その後、来客用のカップなどを用意し、
ちょっと贅沢な茶葉などの缶を開けて、
お客様がいついらしても良いように準備する。

家の中の掃除は、母が一手に行っている。
家事を手際よく済ませられない娘をもった母は、
不運としか言いようがない。
せめて、買ってきた美味しいケーキで、機嫌を取りたいものだ。

玄関を洗い、部屋を掃き清め、
家の中の空気を澄ませ、
ゆったりとお茶を飲む。
良い時間だ。
師走であろうがいつだろうが、
お客様がいらっしゃらなくても、
ひと月に一日くらいは、こういう時間を設けるべきだなと思った。