【お知らせ】クーポンが使えます!



2017年4月24日(月)


もうすぐゴールデンウィークですね。
皆さま、どのように過ごされるのでしょうか。
ふるさとに帰省される方も多いことと思います。
大切な方へのお土産に、haukiiのストールはいかがでしょうか。

【harukii オンラインショップ】では下記の期間
お得なクーポンをメールマガジンの会員様に限り、
お使い頂けるように致しました。

下記の期間2種類のクーポンがお使い頂けます。

 2017年4月24日(月)~)2017年6月18日(日)

 お買い上げ金額 1万円以上 --- 5%引きクーポン
 お買い上げ金額 2万円以上 --- 10%引きクーポン

また、会員様限定で、贈り物としてご用命の場合は、
harukiiオリジナルギフトパッケージ【tatou】に無料にてお入れ致します。

※クーポンのご利用はメールマガジンの会員様に限らせて頂いております。
 会員登録がまだの方は、まず登録をお済ませください。

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※メールマガジンの会員様は、商品ご注文の際に
 ギフトパッケージをご購入いただく必要はございません。 
 備考欄に「ギフト」と一言ご記入ください。

※ギフト目的ではないご注文でも、クーポンはお使い頂けます。

*************
5月には母の日、6月には父の日があります。
クーポンは父の日当日までご使用可能です。
ぜひ大切なご両親への贈りものに、
軽くて肌触りの柔らかなharukiiのストールをご用命くださいませ。

皆様からのご注文を、心よりお待ちしております。

harukii
髙橋裕子



2017春 うかしガーゼストール Ⅱ



2017年4月24日(月)

この春の新製品
【うかしガーゼストール】には
ウール、カシミア、シルクが
ほぼ同率含まれています。
 ウール 35%
 カシミヤ 35%
 シルク 30%

シルクは外しても
春夏の商品にウールとカシミヤで
70%も構成するとは
どういうこと?

ウールとカシミヤは、
寒い季節の素材。
それを7割も入れ、
しかも残りはシルクだって?
シルクも充分保温素材ですよ。
harukiiはおかしくなった?

そういうお声が聞こえそうです。
いかがでしょうか。
皆さん【うかしガーゼストール】の素材を見たときに
暖かそうだと思われませんでしたか?
これから暖かくなろうという季節に
ウールやカシミヤが入ったストール、
必要なのか?

答は
Yes!

春夏用のストールには
・日差しを遮る
・ストールと肌の間の湿度を下げる
・冷房から身体が冷えすぎるのを避ける
という役割があります。

その中でも暑さ対策としてのストールの重要性は
年々増しています。

暑いというのは
体内の温度が平温より高くなり、
それを外に放出できなくて体内にこもってしまう状態です。

体温を下げるために、
人間は汗をかいて熱を放出しようとします。
その汗がすばやく肌から蒸発すると、
熱も奪われ、涼しくなります。

そこで活躍するのが、
実は動物性の繊維なんです。
特にウールの働きは素晴らしいです。

ウールの表面には、一面鱗(スケールと呼ぶ)のようなものがあります。
これには微小な穴があり、
水ははじきますが、水蒸気は通すのです。
そして、スケールの内部は吸水性の高い物質できています。

スケールは湿度が高くなると開き、
湿度を取り込み外に逃がします。
なので、肌は常にサラサラの状態を保てるのです。

スーツをお召しになる方なら、
ウールのソックスを履いたことがあるでしょう。
コットンのものより
足がサラサラしているのではありませんか?

ちなみに、ウールの吸湿力はコットンの約2倍あり、
なんと化学繊維を含めたあらゆる繊維の中で一番高いのです。

1位 ウール(カシミヤ含む)
2位 絹、麻
3位 羽毛
4位 レーヨン、モダール、キュプラ、など
5位 綿
データの出典: JIS規格票 L 1030-2

http://kikakurui.com/l/L1030-2-2012-01.html

といっても、
実はわが社で春夏ものの商品開発をする際、
一番最初に「動物性の素材だけで作ろう!」
と考えたわけではありません。
5年間販売してきたシルクカシミヤのストールの
販売実績を検証した時、
4-5月の売上がとても高いのです。
そして、
「真夏も重宝している」という
お客様のお声もずっと気にかかっていました。

それはなぜなんだろうと
改めて動物性繊維の特性を調べてみて、
上記のようなことがわかったのです。

ひとつ前のブログ記事で
シルクカシミヤを改良したストールを開発したい
と考えた経緯はお話ししましたが、
その発売のタイミングを春夏物に合せたのは、
そういう理由からでした。

なので、
色はできるだけ涼やかな色を選びました。

爽やかなパステルブルー

少しクールな、ライラックピンク

通年使える、サンドベージュ

サイズは、3つ。

L  幅 100cm, 長さ 205cm 105g
S  幅 100cm, 長さ 100cm 50g
Mini  幅 40cm, 長さ 100cm 23g

とても軽いので、旅行にも重宝します。
また母の日、父の日、
お里帰りのお土産として、
贈り物にも喜ばれます。

肌触りよく優しい【うかしガーゼストール】を
ぜひ一度お試しください。

【harukii オンラインショップ】はこちらからお入りください。>>>

「2017春 うかしガーゼストール Ⅰ」 >>>

「2019秋 うかしガーゼストール Ⅲ」 >>>

「2019秋 うかしガーゼストール Ⅳ」 >>>


harukii
髙橋裕子





2017春 うかしガーゼストール Ⅰ



2017年4月23日(日)

この春、
【うかしガーゼストール】という商品をスタートさせた。

うかし。

うかせ
でもなければ、
うかれ
でもなく、
うく
でも
うき
でも
うかんだ
でも
ういた
でもない。

浮かし
でも
羽化し
でもない。

うかしガーゼ。

単純に、
使っている素材の頭文字を採っただけの商品名だ。

ウール
カシミヤ
シルク

それを集めて【うかし】とした。

それでも口にすると
何となく軽やかなものを想起させ、
明るい気分になる。
名付けた後で、
なかなかに気に入り始めた。

やはり軽やかなのは
harukiiの身上である。
そこに極上の柔らかさが加われば
商品として言うことがない。

なぜこの商品を開発したか。

それは、これまで定番のように使用してきた
薄いシルクカシミヤ生地に
改良を加えたかったからだ。

この生地は
シルクとカシミヤが絶妙の割合で混ざった糸を
粗い密度で織ってある。

harukiiではこれまで
『ぼかし染シルクカシミヤストール』
『シルクカシミヤ・ガーゼストール』
『ランダムストライプ・シルクカシミヤストール』など
様々な商品に利用してきた。
発売からもうすぐ5年が経つ。

この生地の魅力は極上の柔らかさと肌触り、
そして軽さである。

反対に欠点もある。
シルクとカシミヤからできている糸は、
柔らかいゆえに糸が滑りやすい。
お互いの糸が滑り止めにならず、
スーッと糸が引き攣れたり、隣に寄ったりする。
これまで頂いた修理依頼も、
すべてこのことが原因でキズになったものだ。

その点をなんとか改良できないか。
それも、肌触りの点では妥協することなく。

そうして、何度か試作を重ね、
辿り着いたのがこの【うかし】という生地だ。
繊維の表面にあるうろこ状のものが、
カシミヤよりウールの方が細かくて強い。
なので、ウールを加えることによって
糸と糸の摩擦が大きくなる。
それで、滑りにくくなるというわけだ。

しかし、単にウールを加えたというだけではない。
その混率、そして糸の太さ、織りの密度。
そのすべてが絶妙に組み合わさり、
そして、熟練した職人さんたちの手から手に渡り、
やっと出来あがっている生地である。

当初目標とした軽やかさ、肌触りの優しさは
シルクカシミヤとは多少異なるものの
少しも遜色なく仕上がった。
いわゆる「納得のいく仕上がり」だ。

細い細い動物や繭の繊維は
とても長い旅をしながら、
糸になり、生地なり、
ストールになってお客様の手に渡る。

 1)オーストラリア、中国 (原材料採取地)
    ↓
 2)中国(紡績の下準備)
    ↓
 3)長崎県島原市(紡績)
    ↓
 4)静岡県浜松市(糸の糊付け)
    ↓
 5)東京都八王子市(たて糸の準備)
    ↓
 6)山梨県富士吉田市(織り・糊落し)
    ↓
 7)東京都八王子市(生地染め・洗い・生地の仕上げ)
    ↓
 8)東京都世田谷区(ストール仕上げ)
    ↓
 9)各地の小売店
    ↓
10)お客様


東京世田谷にあるわが社にたどり着くのは、
ほぼ最終の工程である。
こんなに長い旅をすれば、
人間ならくたびれて、へとへとになるところだが、
天然繊維は不思議だ。
各地点でより磨かれ、洗練され、
魅力を付加されて
最後に最もいきいきとした表情で
私たちの手の中に届く。

製品加工の作業をしていて、
生地の優しさに癒される。
国内紡績の、その糸のお行儀のよさに
驚き、慰められる。
次にどんな色や柄を載せようか、
ワクワクしてくる。

この生地を開発できて、
こんなストールを作ることができて
本当に幸せだと、心から思う。

その生地の魅力を
一ミリたりとも減らすことのないよう、
一枚一枚丁寧に商品を仕上げようと、
自然に思えてくる。


    パステルブルー

     ライラックピンク

    サンドベージュ

【うかしガーゼストール】は、下記の各店でお求めいただけます。

  harukii オンラインショップ
  ストール専門店 harukii - はる希(楽天市場)


素材についての話は、こちらもぜひお読みください。
「2017春 うかしガーゼストール Ⅱ」 >>>

 -追記-

2019年9月に「ネイビーブルー」「アイビーグレー」、2021年に「ローズピンク」を追加いたしました。

「2019年秋 うかしガーゼストール Ⅲ」

「2019年秋 うかしガーゼストール Ⅳ」


◆2019年より加工地が以下の通り変更となります。

 6)東京都八王子市(織り・糊落し)
    ↓
 7)山梨県都留市(生地染め・洗い)

 8)東京都八王子市(生地の仕上げ)
    ↓
 9)東京都世田谷区(ストール仕上げ)
    ↓
10)小売店
    ↓
11)お客様




冨岡省三の眼 遺作写真展



2017年4月4日(火)

去年の秋、
写真家の叔父が患って入院しているところへ
母と見舞いに行った。

久しぶりに会う叔父は
病疲れをしているように見えた。
もう数か月入院している。
自宅には戻りたがらないとも聞いている。
そうか。
ここの方が良いのかもしれない。

二年前、このブログで叔父の写真展のことを紹介した時、
実は叔父の妻、つまり私の叔母は
そのひと月前に急逝していた。
3月の写真展の会場を予約し、
招待状を送り、
様々な細かい準備を済ませ、
2月のある日に、
誰にもその予感さえさせずに
叔母は逝ってしまった。

それから1年以上、
身の回りの世話を実の妹さんにしてもらいながらも、
叔父は叔母と暮らした家に一人で住んでいた。

冨岡の叔父は妻の葬儀で
「わしには写真があるから、
 まだやることがあるから」と皆に話した。
参列した私たちは、
そうあってほしいと願いながら、
叔父の挨拶を聞いていた。

そして、叔父はその言葉の通り、
写真のことを一生懸命やって元気に過ごしていた。
私たちにはそう思えた。
写真があって良かったと
皆心の底から思っていた。

その次の春の写真展も、そして今年の写真展まで、
叔母が会場の予約を済ませていた。
二人の大好きな『石川国際交流サロン』。
この古い民家を利用した建物で、
春に写真展をするのが恒例になっていた。

昨年の秋、訪れた病室には、
ネガを見るライトボックス、
大きなレンズがあり、
その横には大量のネガや山と積まれていた。

叔父は入院してからも
写真三昧の毎日だったと聞く。
自分の写真展に出す写真を選び、
入院している病院に寄付する写真を選び、
そして、、、

病室には大きなテレビがあり、
そこには美しい夕日の画像が映し出されていた。
それを、叔父は横になったままじっと見つめていた。
ああいう美しい景色を、
これまでどれぐらい見てきたのだろう。
叔母と二人で。

叔父が小さな声で聞く。
「お父さん、いくつや。」

えっと。。。
叔父は父が亡くなったことがわからなくなったのか。

いや、そうではないとすぐに気が付いた。

「お父さん、いくつで亡くなったんや。」
そう聞いたのだろう。

「86。」

私はすぐに言葉を繋いだ。

「あの、Kおばちゃんは90歳過ぎたんだって。
 すごいね。」

その後、会話は続かなかった。
叔父は86。
もうすぐ87になる。

その次に見舞いに行ったときは、
もうほとんど会話が出来なかったが、
それでも叔父の手を握ったら、
力強く握り返してくれた。
叔父との会話はそれが最後だった。

人生を全うした。
そう思える生き方だったと思う。
そして、最後の方に撮った写真は、
どんどんシンプルになっていった。

叔父はすべてを準備して、
満足して逝ったのだと思う。

******

今日から9日まで、冨岡省三の遺作展が開かれています。

  ◆冨岡省三の眼 遺作写真展
   2017年4月4日(火)~9日(日)
   10:00~18:00 (金曜・土曜は20:00、最終日は17:00まで)
   石川国際交流サロン
   920-0962 金沢市広阪1-8-14 TEL 072-223-8696

お時間ありましたら、ぜひ足をお運びください。