2012年6月30日(土)
昨日、銀座松屋で、 La+h(ラス)の展示会を見せて頂いた。
La+h は、テキスタイルデザイナーの大谷敬司さんがデザインする
ストールのブランド。
どなたかのブログに書いてあったが、そのディスプレイの様子は
まるで虹の滝のよう。
帰国後は長年【NUNO】で働いていらした。
【NUNO】は、生地が好きな人なら一度は訪れたい生地専門のお店。
テキスタイルのありとあらゆる技法と感性の宝庫。
ため息の出るような美しい生地が並んでいる。
そんな会社でデザインされていたのだから、
日本のあらゆる産地や技術を知っていらっしゃる。
だけれど、大谷さんは今は一つの技法
「絡み織(からみおり)」に的を絞っている。
絡み織は、たて糸をねじりながら、よこ糸を入れ込んでいく技法。
そうすると、たて糸の間に隙間ができ、とても風通しの良い布が織りあがる。
この写真は、大谷さんのストールのクローズアップ。
白いたて糸がねじられているのが分かるだろうか。
(これがiPhoneの限界。)
絡み織のストールは、とても軽い。
そのうえ、大谷さんのストールは細い糸を使ってあるので
巻いてみると、ふわりと優しい感触。
しかも、さらりとしている。
夏にはぴったりの素材である。
驚くのは、たった一つの技法なのに
すごくたくさんのバリエーションがあること。
これが大谷さんのデザイン力。
微妙に違う二色を使ったり、
ストライプの幅にバリエーションを付けたり。
差し色を一本だけ入れて、全体をキリッと締めたり。
一枚のストールを手に取って、その色使いに目をやると
もう、なんだか、その世界に引き込まれていくような気がする。
私も一枚、お気に入りを見つけた。
ヨコに赤い糸で、縞模様を作っている。
その縞は、3種類の幅がある。
巻くと顔の周りには、太い縞が来て、
先の方には、細い縞。
この幅の配し方のおかげで、顔が明るく、柔らかく見える。
さすが。
もちろん、これを求めた。
家に帰ってベランダに掛けてみた。
夕方の日差しを柔らかく通して、
少しの風にもふんわり揺れた。
ああ、いい風だ。
こうやって揺れている様子を
音楽聞き、シャンパンを飲みながら
いつまでも眺めていたい。
大谷さんの色の世界。
これからも追いかけていきたい。
松屋銀座での展示会は、下の会期で行っています。
会場: 松屋銀座 7階 デザインギャラリー (エレベーターを降りると、すぐ左側にあります)
ぜひご覧になって下さい。
気持ちがスーッとしますよ。