2013春夏 シルクカシミヤ平織ストール #4



2012年11月2日(金)

10月のとても気持ちの良いある日、
秦糸染工場でharukiiのシルクカシミヤのストールを染めるところを
見せて頂いた。

いつものように、気持よく掃除された工場内。

今日染めて下さるのは、Marron(マロン)。
栗色のような色だ。
それをぼかし染めにする。
秦さんは、写真を撮りたいという私のリクエストのために、
事前に地染めをしていて下さった。
そして、これから濃い栗色を染める。
染めたくないところは、白い紐でしっかりと縛ってあり、
栗色の染液が浸み込まないようにしてある。

 染液の温度を上げながら、手でストールを浸していく。

 何度も上げたり、
 下したり、を繰り返す。

途中、頃合を見計らって、
更に染液を足し、濃い色に染める。
染液の色は、黒に近くなった。
 再び上げたり、
 下したり、を繰り返す。
どうだろう。しっかり染まっているだろうか。
 染まり具合をちょっと見てみる。
染液の温度が上がってきたので、
ちょっと素手で扱えなくなってきた。
 ワイヤーに吊り下げ、
 コントローラーで上げ下げする。
 染液の温度は100℃に近い。
あ、秦さん、いつの間にか眼鏡を外した。
そう、湯気で曇って見えないからね。
 そろそろ染まっただろうか。
 ちょっとだけ端を切って、水に晒し、
ティッシュに包んで、ぎゅっと絞ってみる。
ティッシュに色が付かない。
これは、染料が完全に繊維の中に入り込んだ証拠。
やっと染めあがった。
そして、黒に近かった染液は、薄口しょうゆのお吸い物のように
薄くなっている。
 染液から上げたばかりのストールを水に浸す。
 そして、じゃぶじゃぶ洗う。
 ずっと腰を曲げたままの状態で、作業が続く。
 さぁ、やっと余分な色が落ちたかな。
ここからがお楽しみ。
白い紐を解いて、ぼかし具合を見る。
秦さん、ちょっとワクワクしている。
 さぁ、どうなったか。
紐を解いて、再びじゃぶじゃぶ。
余分な染液を完全に落す。
 洗い終わったら、遠心分離機のような脱水機にかけて、
一気に脱水。
 ここから水が出なくなるまで、しっかり絞る。
 さぁ、できましたよ。
 まだ湿っているストールを持って、秦さんが表に出る。
ぱーっと開いて見せてくれた。
あ、しっかりと染まってる。
面白い染め分け。
これは、秦さんのセンス。
一枚一枚、染具合が変わる。



明るい光の中で、Marronを広げてもらった。
すごくモダンな柄になった。

秦さん、渾身の出来。

三代目の彼は、お父さんがやっていなかった生地染を自分で始めた。
染料や薬剤の種類、そし分量、そして入れるタイミング、
それに染液の温度や染時間など、
いままでいろいろなことを試行錯誤して、
その末に、ここまで辿り着いだのだという。

そんな秦さんの手で、こうやって一枚一枚、ストールが染められていく。
世界に一枚だけの手染めのストール。
温かさと柔らかさ、
そして味のある染具合は、手染めならではのものだ。


◆こちらの商品は、【harukii オンラインショップ】で購入できます。
 L、S、XSの3サイズそろえております。
 また、他にも色違いがございます。








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