2013秋冬 色を選ぶ Ⅰ



2012年12月16日(日)

昨日から私の大好きな作業をしている。
それは、色を選ぶ作業。

いよいよ来年の秋冬用のサンプルづくりに取り掛かった。
本当は、スタートするのが少し、というか、かなり遅い。
普通は、10月頃から始める。

なんだかんだと慣れない作業に時間が取られて、
じっくり商品と向き合うことができなかった。
もうぎりぎり。
今日作業するのを先延ばしにしたら、
もう来年の展示会に間に合わない!
そう思って、頑張って色見本帖を広げた。

大好きな色選びの作業だが、
始めるにはエネルギーが要る。
こういう作業にそんなに慣れているわけでないので、
頭の中を切り替えるのに時間がかかるのだ。
だが、一度集中し出したら、
それはもう楽しい時間。
ああでもない、こうでもないと、
色糸を並べ替えて、色遊びを楽しむ。
夕べもそうやって、夜が更けていった。

夜疲れた眼で見た色は、朝に見ると、
「ちょっと攻めが足りない」ということが、間々ある。
だから、夜集中して選んだ色を、翌朝の陽の光の中で必ず確認する。
その時の発見や驚きも、楽しみの一つだ。

都合の良いことに、今朝は快晴。
窓を開け放ち、澄んだ空気を入れ、
眩しい朝日の下で色を選んだ。

あ、思った通り。
この色は、ちょっと暗すぎ。
こっちの少しはっきりした色に変えてみよう。

色糸を置き換え、他の色との相性を見る。
やっぱりこのほうが、他の色が際立つ。

この色たちを織り込んで、
全体の色目はどんなふうになるだろうか。
それは、織り上がってきて見ないと、わからない。
予想と同じだろうか。
それとも、全く違う顔になってくるだろうか。
もう、迷わない。
天に任せる。
半年前より、決断は早くなったような気がする。

しかしそれ以前に、工場さんは機械を空けてくれるだろうか。
この時期、どの工場も今年の商品の納品で、てんてこ舞いである。
こんなにぎりぎりに発注して、間に合うだろうか。

一抹の不安を抱きながら、発注書を送った。
さて、工場さんは明日、なんと連絡してくるだろうか。











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