2013年1月31日(木)
占いなどに詳しい友人が
以前ツイッターで、毎日その日が誕生日の人の性格を
つぶやいてくれていた。
私の誕生日が近づくにつれ
「どんな性格だと言われるのだろうか」と、楽しみにしていた。
そして、当日のつぶやきにあったのが
『頑固者』という言葉。
えー???
私、頑固者じゃない。
違う違う、私は柔軟に物事に対処する、融通の利く女。
と、思っていたのは、私だけだった。
周りに「私頑固者って言われたけど、、、」と訴えると、
みな不思議な顔をした。
「それのどこが違うの?」という顔だ。
その日から、私は「ワタシハガンコモノ」と自分に言い聞かせた。
なぜなら、頑固者になりたくないからだ。
頑固者じゃない、と言い張って、頑固な女になりたくない。
いや、もうすでに頑固な女なのだろうが、
これからの人生は、少しでも柔軟になりたい。
そこで、私はすぐさま『頑固者』を認める努力をした。
認める努力といっても、大したことはない。
ただ、折りに付け、「あぁ、こういうところが頑固なんだな」と
積極的に気付くようにしたのだ。
否、気付くというより、やはり自分に言い聞かせているのだ。
「頑固かどうかわからないけど、どうもこういうのを頑固と言うらしい」と。
少し話は逸れるが、最近気になる言葉がある。
気に障る、と言ってもいい。
「拘り(こだわり)」という言葉だ。
むかしむかし、私がこの言葉を知り始めたぐらいの
幼い子供だったころ、
「拘る」ということは、良くないことだった。
・過去に拘る。
・容姿に拘る。
・条件に拘る。
・形式に拘る。
「拘る」ということは、必要以上に気にするあまり、
先に進めない、本質を見誤る、といったイメージがあった。
「拘泥する」なんて、泥沼にはまって身動きが取れないような感じだ。
それが、いつのころからか、
拘ることが良い意味に使われ出した。
・味に拘る。
・材料に拘る。
「凝る」のとは少し違って、もっとしつこいような気がする。
そのしつこく追及する姿勢が、高く評価されている。
商品やサービスの差別化をアピールするのに、
「○○にこだわっています」とよく使われるようになった。
使われ過ぎるぐらい、使われている
でも、昔通りに受け取れば、
「○○にこだわっているので、どうしてもこの味から抜けられません。
新しい開発ができません」と言っているようなものだ。
そして、「○○に拘る」という表現では、
○○の何にどのように取り組んでいるのかが、非常に曖昧である。
仮に「味にこだわる」を「しつこく追及する」で言い換えると、
「味をしつこく追及しています」となる。
こちらの方が、私にはずっと好ましい。
好ましいが、意味が曖昧だ。
味の何をしつこく追及しているかを発表する必要が出てくる。
「上品な味になるよう、しつこく追及しています。」
「コクと旨味のある味を、しつこく追及してます。」
これなら具体的で、すっきりと潔い。
非常に好ましい。
「拘っています」は便利だが、ものごとを曖昧にする。
「拘っている」といえば、なぜか人の心を掴んだような気になる。
「拘る」は使い手を甘やかす言葉だ。
私は頑固者だ。
それは、harukiiを始めて、いろいろなことを決めなければならないとき、
随所随所で浮き上がってきた。
「どうしてもこうありたい。こうあらねばならぬ。」
「諦められない。譲歩できない。」
そう言った気持ちになってしまうのだ。
これを「頑固」と呼ぶ。
そして「拘り」と呼ぶ。
この拘りは、元の意味の方だ。
「必要以上に気にするあまり、先に進めない」方の拘りだ。
今年は、このことを気にしてみよう。
「今譲れない、と思っていること、本当にそんなに大事なの?」
「それにかかわっているより、ここは流して次に進んでみても、
大勢に影響がないのでは?」
こういうふうに、何かに拘泥し始めたら、
俯瞰して自分に問いかけてみよう。
そして、何かに拘る(良い意味で)なら、
その何にどのように拘るか、具体的にしていこう。
今年のテーマ、目標が、なかなか決められなかったが、
今決めた。
「拘らない。追求する。そして、時に俯瞰して流す。」
あーーーーっっっ!
見つけてしまった。
harukiiのページに、「こだわります」という表現を。
about(harukiiについて)のページで、
私は堂々と使っている。
harukiiは肌に気持ち良く巻いて頂ける商品を作っています。
そのために、原料や糸、織り方、編み方にこだわり、
柔らかい風合いづくりを目指しています。
これは直ちになおさなくちゃ。
業務連絡です。
竹内さん。
上の文章を、次のように変更して下さい。
harukiiは肌に気持ち良く巻いて頂ける商品を作っています。
そのために、原料や糸を吟味し、織り方、編み方に工夫を凝らし、
柔らかい風合いづくりを目指しています。
「こだわり! おだまりっ!」
今年、私はうまく頑固者を返上できるだろうか。
編集後記
うーん。
この文章、読み返して見たら、
明らかに拘り屋で頑固者の文章だ。
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