成人の日の思い出



2013年1月14日(月)

今日は成人の日だ。
天気が良くないが、女性は着物を着るのだろうか。

成人の日のちょっとした思い出。

その日は良く晴れていた。
私は成人式をもう10年ほど前に迎えていた。

友人の結婚式があるというので、
振袖を来た。
今なら考えられないのだが、
その日は振袖を着て、地下鉄と電車を乗り継いで
式場へ向かった。

今ならタクシーに乗る。
けれど、その時は電車を使った。
タクシー代を節約したのだ。
そして、若かった。

道行く知らない人に
「おめでとうございます」と声を掛けられてしまった。
そんな日に振袖を着ていたのだから、
成人と間違えられても仕方がない。
その人はこちらの顔など見ずに
振袖=二十歳という記号で、お祝いの言葉を掛けて下さった。

恥ずかしかった。
(いえ違うんです、私は)と心の中で謝りながら、
軽く会釈をして通り過ぎた。
それから、俯き加減に、
なるべく人と目を合わせないようして、
足早に駅に向かった。

どうしてタクシーに乗らなかったのだろう。
そんなに貧乏だったのだろうか。
成人の日に三十路の女が振袖を着て地下鉄に乗るなど
なんとはずかしい。

きっと今日結婚式に出席する
微妙な年頃の振袖を来た御嬢さん。
できれば、タクシーに乗ったほうがいいですよ。
それに、東京は雨ですから、振袖は考えたほうが良いですよ。
着るなら、絶対タクシーですよ。


と言っているうちに、雪になった。
それもどんどんすごくなる。
初雪?
東京って、毎年成人の日、必ず雪が降る。
決まったように雪が降る。
私の時も振袖を着て、雪道を歩いた。
どうしてなんだろう。
雪で、若者の行く道を
浄化してくれているのだろうか。



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