冬の空気



2013年1月6日(日)

私の住んでいる町は、冬になると夜回りの人が町を回ってくれる。
昔聞いたような
「ひの~よ~じん、さっしゃりませ~」
という掛け声は聞こえないが、
拍子木の音が、間遠に聞こえてくる。

冬の空気は乾燥していて、拍子木の高い音が良く通って聞こえる。
それを聞くと、夜回りの人の白い息まで
見えるような気がする。

夜遅く、家の中のごみを集めて、
勝手口の外に置いてあるゴミ箱に入れる。
その時、必ず空を見上げる。

晴れている夜は、星が良く見える。
星座のことは良くわからないが、
夏よりも多く見える。
そして、輝きも増しているような気がする。

家の近所は夕方以降は車がほとんど通らず、
人通りもまばらだ。
昼間は外に遊ぶ子供たちにかき回されていた空気が、
夜はひっそりとすっかり静まり返る。
そして、ますます冷たく、透明度を増す。

寒いのは全く好きにはなれないのだが、
この冬の夜や、早朝の空気は、
他に代えようのないほど美しいものだと思う。

まだ全く実現できていないのだが、
そろそろ朝の散歩を始めたいと思っている。
まだ暗いうちに家を出て、
白い息を吐きながら、町を歩く。
そのうちに遠くの空がうっすらと茜色になり始め、
見る見るうちにあたりが明るくなり、
通勤の人たちとすれ違うようになる。

この季節にしか味わえない美しい時間を
明日か、明後日か、いつになるだろうか、
早く楽しみたい。
今日はこの辺で、店仕舞いにしよう。



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