目からの情報



2013年2月26日(火)

何かを出し切ったのだろうか。
頭の中が真っ白である。
脳のしわが伸びきっている、という感じだ。

脳みその働きは不思議だ。
目からの情報をどう処理するのか分からないが、
ある新しい物体に対し、色や形、内容、自分との距離などを
即座に見極め、そして自分に引きつけるべきかそうでないかを
瞬時にして決定する。
そして、その決定事項を身体の末端まで伝達し、
それによって、手が伸び、顔が感情を表す。
その間、0.000000秒
あっというま、いや、あ、さえ言えない速さ。

表参道での3日間の展示会で、新たな発見であったのが、
目がその色や形という情報に加え、
感触、という情報を掴みとっている、ということだ。

感触は触ってみなければわからない。
しかし、ある程度の質感は、経験値から感じ取ることができる。
もちろん、その素材、物質に馴染みがあることが前提だが。

そして、その目から入った情報を処理しながら、素材を触るとき、
脳が予測した質感、感触が裏切られる場合がある。
その瞬間、脳はどう反応するのか分からないが、
お客様の表情はパッと輝く。

「あら~。柔らかいわね~。見た目よりずっと柔らかい。」
harukiiの展示会でよく聞かれた言葉だ。
ある程度の柔らかさは、見た感じで伝わっているのだが、
実際の感触が、その予測を超えていた。
物がすぐ目の前にあってさえ、予測しきれない質感。

一目見ただけで、色や形以外にもある程度の質感を予測しているからこそ、
予想外の柔らかさに、皆さん驚かれたのだ。
感触は皮膚から直接脳に伝わる。
その情報と目からの情報が一致せずに、
驚きの声が漏れる。

柔らかさを一番大切にしているharukiijには、
皆さんの反応が嬉しかった。
そして、ウェブサイトでどんなにクローズアップの写真の載せ
言葉を尽くして説明しても、
この感触を伝えることが難しいことも分かった。

これからは、お客様に手に取って頂ける機会を
多く増やしていきたい。

そして、
目で見て楽しんで、
触って驚いて、
纏って幸せになる、
そんな商品を、丹念に作っていきたいと思う。




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