2012年10月1日(月)
昨日の夕方ごろから、今日の夜中にかけて、
台風17号がすごい勢いで東京を通り過ぎて行った。
幼いころ、大人が言っているのは
「台風一家」だと思っていた。
小さい台風なら、お父さん台風や、お母さん台風が単独で移動する。
しかし、大きな台風となると、おじいちゃん、おばあちゃん、子供たち全員、
孫まで連れて、大移動する。
だから、大きな台風の時だけ「台風が一家でやって来た」というのだと思っていた。
それも、通り過ぎたあとで言うものだから、
「あぁ、今回のは随分大きかったから、
きっと一家でやってきたんだね」と、
その大きさを振り返っているのだと思っていた。
それでもいいのではないかと、大人になって思う。
「そろそろ、時期だな。」
「そうですね。」
「日本もいろいろ疲れが溜まっているだろうから、
今回はずーっと北海道までぜんぶ掃除するか。」
「そうですね。そうしましょう。」
「あんまり時間掛けると、みんな疲れるから、
今回はうちの一家全員で行くぞ。」
「そうですね。全員で、日本縦断して、バーッと通り過ぎちゃいましょう。」
「おーい、子供たち、集合!」
「は~い!」
「明日から日本を縦断するぞ!」
「え? 連れて行ってくれるの?」
「そうだ、今回は、みんなで行く。」
「わーい! わーい!」
「日本のみんなは今疲れているから、あんまり暴れるな。
空をさーっと掃除するだけだぞ。
前みたいに、いろんなとこ触ったりしちゃだめだぞ。」
「はーい!」
「じゃ、おじいちゃんとおばあちゃん、呼んできて。」
「はーい!」
「みんな揃ったな。」
「ふふん。久しぶりの出番じゃ。血が騒ぐの。」
「おじいさん、ちゃんと準備体操して下さいよ。」
「わかっとるわい。かあさん、しっかりワシについてこい。」
「あら、前みたいに迷子にしないでくださいよ。」
「じゃぁ、みんな、手をつないで、離れ離れにならないように。」
「はーい!」
「いくぞっ!」
被害をもたらさないのなら、一家の移動は大歓迎だ。
みんなが過ぎたあとには、すばらしい青空が残る。
雲も埃も、なにもかもみんな吹き去ってくれる。
今回の17号一家は、ちゃんと北海道まで、
シアワセの青空を残してくれるだろうか。
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