青春時代とは



2012年7月1日(日)

私は、東京都目黒区祐天寺(ゆうてんじ)にある都立高校に通っていた。
もう卒業して、33年が経つ。

勉強は中くらい。
運動は不得意。
眼鏡をかけた目立たない学生だった。

最後に母校を訪れたのはいつだったろうか。
随分昔で忘れてしまった。

今日、所属していた運動部のOB会の懇親会に参加した。
会場は、高校のすぐそばの中華料理店。

開始時間の随分前に祐天寺に着いてしまったので、
高校までの通学路を辿ってみることにした。

駅前の「ケンタッキー・フライド・チキン」。
あ、まだあるんだ。

「ナイアガラ」というカレーの美味しいレストラン。
駅のプレートなどが所狭しと並べられた、鉄男くん・鉄子さんたちのメッカは、
こっち側に移動していた。

みよし通りに入る。

あ、このお米屋さん。新しくなっている。
部活の帰り、よくこの店先で、プラッシーをラッパ飲みしたなぁ。

あの小さなパン屋さんはなくなっている。

高校が近づいてきた。
あれ、この道がわに校庭が移ったんだ。
へえ、知らないうちに、新しく建て替えられている。
随分カッコいい建物になっている。

シンボルの杉の木、あるかな。
目黒通り側の正門に回ってみる。

あ、あった。

校舎が背景になっている。
私たちの頃は、このむこうが校庭で、
大きな空間にのびのびと枝を伸ばしていた。
いまは少し肩身が狭く、遠慮している感じ。
かわいそう。


どういうことなのだろう。
高校時代のことを考えると、とっても切ない気持ちになる。
何があったわけでもない。
毎日毎日、友達と笑い転げながら、
楽しく暮らしていたと思う。

でも、今思い出す時、息苦しささえ感じるのは、何なのか。
あの日に帰りたい、とは全く思わない。
あの時代
私はどこへたどり着くかもわからずに
不安なまま
青い海の中を浮遊していたのかもしれない。
それを青春と呼ぶなら、
私はつい最近まで、青春時代が続いていたような気がする。

もし本当の青春時代が甘酸っぱく、楽しい時代だとするなら、
私の青春は、これから始まる。





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