2015年2月4日(水)
柄の生み出しに四苦八苦している。
染色の制約と、自分の力不足で、
なかなか進まない。
片手に白生地(染色をする前の生地)のサンプルを持ち、
片手に絵筆を持って、
画用紙に絵柄を描いてみる。
白生地を片手に持つのは、
その生地がどんな風合いか、
どんな特徴があるかを
触った感覚、見た感覚で確かめながら、
それに合う柄や色がイメージできるように。
でも、その生地が絵具で汚れるといけないので、
すぐに放して袋に入れたり、
また出して触ったり。
忙しない。
柄と色と生地の風合いがすべて一体となって、
素適な商品となる。
その接点が、なかなか見いだせない。
絵筆を置いて、色サンプル帳の中から
色を探してみる。
去年、思いも寄らないような素晴らしいことがあった。
色サンプル帳を、すごく沢山譲り受けたのだ。
簡単には手に入らないサンプル帳。
私がこれから一生働いても、手に入らないくらいの、
高価なサンプル帳。
或る会社の社長さんが
「うちはもう要らないから」と引き取り手を探していらした。
その方とは私は直接面識がなかったが、
また別の親切な御仁が
「はる希という小さな会社が、きっと欲しがると思う」と
その社長さんに口を利いて下さったのだ。
そのお話を頂いたとき、
もう、二つ返事、三つ返事で
「頂きます! 頂きたいです! 宜しくお願いします!」と申し上げた。
まもなく届いた重くて大きな段ボール箱。
その中には、こんな色サンプルがどっさり入っていた。
まるで虹のような色のバリエーション。
絹の薄い生地に染色してある。
これを、山のように頂いたのだ。
この生地サンプルがあれば、色を考えるのにとても楽になる。
その端を少し切って、ちょんちょんと紙に並べれば、
無限の色の組み合わせが簡単に考えられる。
もう、無い色が無いぐらい、本当に豊富に色がある。
なんとシアワセな環境だろう。
自分では考え付かないような微妙な色が
すぐ目の前にある。
切って、並べて、ちょいちょいちょい。
もう、もう、もう、興奮する。
この春の色、出てこい。
柄、出てこい。
季節は、もう始まっている。
材料はたっぷりある。
生地も染色工場で待っている。
あとは、あなたたちが出てくるだけ。
柄さん、色さん、
こちらですよー。
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