ムラサキカタバミ 定点観測



2013年6月10日(月)

本当に好きなのだ。この花が。
ムラサキカタバミ。
南アメリカ原産で、江戸末期に観賞用として輸入されという華麗な経歴の持ち主。
今ではどこの庭先にも、道端にも、
土がわずかにあれば生えている雑草。

私は一時体調がすこぶる悪かった。
ある時、散歩をしていて、道端にピンクの可憐な花を見つけた。
名前を知らない、小さな花。
道端から抜いて持ち帰った。
グラスに差して光の中に置いて、日がな一日眺めて過ごした。
何日も何日も。
散ると、またどこからか見つけて、グラスに差した。
そして、寝っ転がって、一日中眺めていた。
何日も何日も。

今は、我が家の小さな庭の隅に、時々咲いてくれる。
可愛そうだが、ついつい私の部屋に連れて来てしまう。
そして、ついつい見入ってしまう。
こんな小さな花の、何の力に惹かれているのだろう。


6月8日 午前7時。
私の部屋はまだ暗いため、花は眠っている。
午後2時。
昼過ぎにやっと起きた。
おはよう、と、こちらを見ている気がする。
お早くないですけど。
午後6時。
今日はこれまで。もう眠い。お先にオヤスミナサイ。
寝坊助なのに、夜は早い。
真夜中 0時。
熟睡中。
 9日 午前8時。
あら、もう朝なのかしら。まだ眠いけど。
午前11時。
外は随分明るくなってきたみたい。
そろそろ起きましょうか、ねぇ皆さん。
午後3時。
あら、少し曇ってきたかしら。私たち、どこを向いたらいいの?
 気が付いたら、左の端の花が終わっていた。
午後6時。
そろそろ今日も終わりにしましょう。
あぁ、この花も終わりらしい。
お疲れ様でした。
午後8時。
完全に眠りに入りました。
9日 朝8時。
昨日で終わった花がこんなにいっぱい。
みんな、ありがとね。
 しばらく、ここで休んでいてね。
そして、起き始めた一番花。
午前10時。
みんな首を持ち上げて、そろそろ咲く準備。
午後2時。
今日も元気に咲いてくれました。
花は少し減ってしまってけれど、
ぱっちり開いたその花からは、いっぱいのエネルギーを感じます。
午後6時。
強い風に吹かれ続けて、左に寄ってしまった花たち。
今日も元気に咲いてくれてありがとう。
お疲れ様でした。
アナタハアシタモサイテクレマスカ?
ダイジョウブ。マタアエマスヨ。
アシタマデ、オヤスミナサイ。
そして今朝、午前8時。
まだまだ熟睡中。今日は曇っています。
3本になっちゃった。
ちょっと広がって、広がって。
10時。
今日も咲いてくれました。
その細い首を持ち上げて、
雲の向こうの太陽に向って、力いっぱい。

おはよ。
ありがとね。
本当に、ありがとね。




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