続・へちま2013 Ⅲ そして、七夕遊び2013



2013年10月22日(火)

(昨日の続き)

我が家の3株のヘチマは、それでもこちらの心配をよそに、
しっかり根を張り、すくすくと育ってくれた。

ひと月後の9月15日には、
一応網全体に葉を広げ、短冊を隠すようになってきた。
少しほっとする。
願い事だけが網にさびしくぶら下がっているという光景は、
見ていて少し悲しくなる。
色とりどりの短冊は、
こういう旺盛な生命力の中にチラチラと見え隠れしてこそ、
「叶うかも」という期待がもてるような気がする。
まだ雄花だけだが、花も咲き始めた。
甘くておいしいのだろう。
よく見ると、蟻がどっさりと群がっている。

ところが。

我が家のヘチマにとって最初の試練は、
その次の日にやってきた。

台風が来て、狭い庭を強風が吹き荒れた。
そして、気が付くと、地面はこうなっていた。
花がたくさん落ちてしまった。
よく見ると、短冊が一枚おちている。
最初の脱落者である。

「○○ちゃんが楽しい○○生活を送れますように」

南無~ チーン! (合掌)

である。

可愛そうに、姪は楽しいスクールライフを送れないようである。
その母の願いはむなしく、風に散った。
残念。

しかしその後まもなく、姪の声がスカイプから聞こえた。

「学校ね、とーっても楽しいの~♪」

その声は、本当に楽しそうだった。
良かった。
それなら、良かった。
香港の母娘には、この短冊のことは話すまい。

(つづく)




0 件のコメント: