2013年9月」10日(火)
家の中の会話には、方言が混ざっている。
東京で暮らして40年。
もう、普段の言葉は東京弁のはずなのに、
生まれた土地の石川県小松やその周辺地方の
いろいろな言葉が、会話の中自然に存在している。
そんな言葉が、時折会話を盛り上げる。
「このことばの本来の意味は?」
「語原は?」
「使われている地域は?」
両親が幼いころに使っていた言葉、
その親が日常使っていた表現、
そして、私自身が幼いころに使っていた言葉。
それらが混在して、
我が家の今の言葉になっている。
どの言葉が方言なのか、なんて
日常の会話では気にしていないが、
時々、ふっと、
「この言葉は東京の知人と話すときには使わないな」と気が付くとき、
それは身に沁み込んだ生まれ故郷の言葉なのだと思う。
それがお国ことばなのか、どうなのか。
気がつけば必ずインターネットで調べることにしている。
今でもその地方で使われている、現代方言か。
我が家での使い方は本来の意味や語法から逸脱してしまっていないか。
つまり好き勝手に誤用されていないか。
今日も一つ調べた。
『かがかがになる。』
アメリカの有名歌手「ガガ」さんに進呈したいくらいの言葉だ。
我が家の使い方としては
目がぱっちり見開くほど、覚醒した状態になる。
こうして解説すると大げさになるが、
こういうふうに使っている。
眠くてうつらうつらしとったら~、
急にテレビから『TOKYO』って叫び声が聞こえて~、
東京オリンピックが決まったって言うとって~。
それから、かがかがんなって、テレビ見とったわ~。
(かがかがになって=目がぱっちりさえて)
ふつうだったら、インターネットで調べれば、
どんな言葉でも検出される。
ちなみに、最近調べた言葉が
『あんやと』
これは、金沢で使われている言葉で
『ありがとう』
我が家では使わないが、聞いたことはある。
ガギグゲゴをが音として強すぎるため、
避けているという解釈があるらしい。
ところが、「かがかがになって」という言い回しは
インターネットで検索されない。
ん? それはどういうこと?
もしかしたら、我が家だけの造語?
昨今、インターネットに載っていない言葉など、ない。
「かがかがになる」が載っていないということは、
実際に誰も使っていないということだ。
え~?? そうなのぉ~??
ウチでしか使っていない言葉だったの~??
マイナーな言葉だとは思っていたけれど、
そこまでマイナー、誰も使っていない、と思うと、
ちょっとショックだ。
インターネットが全能のはずはない。
ためしに、近い言葉を探してみる。
『がっぱになる』
河童とは関係がない。
がっぱになる = 必死になる。一生懸命になる。
○○さんちの奥さ~ん、いっつも~大人しい感じやのに~
今日スーパーで見かけたら~
がっぱんなって、『人参詰め放題』やっとったわ~。
がっぱになるは、ちゃんとネットで検出された。
なのに、『かがかがになる』は、、、ない。
インターネットで検出されないということに、かなりの不安を感じる。
もしかしたら、我が家特有のことがなのかもしれない。
継承する若い人もいない我が家では、
この言葉は私たちの代で消滅する。
消滅して一向に構わないのだが、
なんだか、愛着の持てる言葉ではある。
『かがかがになる』
夜も12時近くともなると、
もう目が、かがかがになることもないが、
せっかくこんなに思い出したのだから、
眠気も覚めるようなニュースでも、目にしたいものだ。
それも、とびっきりハッピーなニュースをね♪
TOKYO! がハッピーなニュースになるかどうかは、
これから7年間の我々の努力次第だ。
2 件のコメント:
どうも。同じようにかがかがを調べた者です。岐阜出身です父が、かがかがと言っていました。使い方としては明るい様子で、電気がたくさんついている部屋の感想として、かがかがやなー!と言っていました!
Nov AK様 コメントを有難うございました。コメント頂いたことに気が付かずにおりまして、申し訳ございません。
そうですか。岐阜でも使われているのですか。そうですね。とても明るい状態にも使われますね。電気がたくさんついている部屋は、まさに「かがかが」です。 たしか、ぴかぴか光る物にも使ったような。例えば、ガラスを磨いて、朝陽が反射して、「かがかがに光っとる」など。
今気が付きましたが、この言葉、鼻濁音がうまく使えないと、言いにくい言葉ですね!
コメントを投稿