『まゆ最中』のパッケージ



2013年11月28日(木)

一か月前に公開しようと準備していたブログ記事。

夢中になって、山のような数の写真を撮るだけ撮って、
きっと疲れきってしまったのだと思う。
下書きのままに放置してあった。

せっかくなので、これから公開しようと思う。
写真だけで良い気もするが、
少しだけ加筆して、その時の興奮を思い出してみよう。


2013年10月27日(日)

友人に、お菓子を頂いた。
蜂の家(はちのや)という、
東京自由が丘にある和菓子屋さんのお菓子で、
『まゆ最中』という。

このお菓子は、以前頂いたことがあるので知っていたが、
今度頂いたパッケージは初めて見た。

あまりにも美しくて、見た途端にほーっとため息が出た。

全体的に、繭のような形をしている。
ウェストがちょっとくびれている。


お尻(?)に小さく、店名が入っている。
蓋と身の間にから見える赤が効いている。
白無垢の袖口から、赤い襦袢がのぞいているような。
まず、帯を外してみた。
帯はの紙は透き通るような薄さ。
ちょっとパリッとした手触り。
繭の絵がサラリと描かれていて、
そこから左右に伸びた糸は、帯締めのよう。
上部の赤い部分は、帯がちょっとずれて、裏地が見ているということか。

帯を取ったところ。
うっすらと分かりにくいが、
蓋に糸のような線がササッと引かれている。
さあ、いよいよ開けてみよう。
可愛らしく、お菓子が十個
きちんとならんでいる。
『まゆ最中』というお菓子だから。
中身は最中だ。
五種類の餡で、二個ずつ入っている。
その中の一つ。白つぶし。きっと白のつぶし餡だ。
この包み紙にも、糸の線が引かれている。
開いてみる。和紙のかさかさといういい音がする。
出てきたのは、まさしく繭玉だ。
味は、う~ん、上品。
量も一口サイズで、丁度いい。
包み紙一枚一枚にも、デザインの神経が行き届いている。
十個可愛らしく並んでいた白い最中を、
より一層可愛らしく引き立てていたのは、
このぐるりと囲んだ赤と、
段々の台だ。
台だけ出してみる。
横から見たところ。
後ろからみたところ。
開いてみたところ。
この展開図になるまでに、どれだけ試行錯誤があったのだろう。
そして、この赤。
さっき、袖口から見える長襦袢といったが、
本当に長じゅばんのように、袖口だけではなく、
ボディ全体をしっかり覆っている。
贅沢な赤の使い方だ。
こちらは、蓋の内側。
蓋が全部下りてしまわないよう、
赤い襦袢がちらりと見えるよう、
厚紙がもう一枚ぐるりと貼られている。
カーブも綺麗にぴったりと。
赤い襦袢の方も、綺麗な作業をしてある。
端々まで気を抜かない。
手作業なのだろうか。
少し糊がはみ出している。

こんなところまで、まじまじと見られて、
きっとこの箱は、恥ずかしい思いをしていると思う。
ごめんね。

蜂の家の『まゆ最中』、十個入り。
本当にすばらしいパッケージだ。
もちろん、お菓子は絶品だ。

このパッケージをデザインしている会社を見つけてしまった。
すばらしいデザインを数々残している会社だ。
なるほど、さすが、と思った。
でも、ここには書かない。
インターネットで、すぐに調べられるから。

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写真を見て、あの時の感動を思い出した。
本当に美しいと思った。
友人に改めて感謝した。


蜂の家のウェブサイトは、こちら 〉〉〉






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