ストールは道具です。



2013年2月1日(金)

今年に入って31日と一日が過ぎた。
よしよし。
まだ、「あっというまに飛ぶように過ぎた」とは感じられない。
ひと月十分に過ごした、という時間の感覚がある。

一月、ずっと頭の中を占めていたのが、
来週始まるギフト・ショーのサンプルづくりのこと。

今回は今年の秋から年末にかけて展開する商品を展示する。
だた、新作はあまり作っていない。
昨年9月に2013年春夏用として発表したストールたちが、
昨年末から徐々に市場に出てきている。
じわり、じんわり、人気が出ていて、
息の長い商品になりそうな予感がしている。

ファッション界は、年に二回商品を入れ替える。
春夏と秋冬だ。
その間に、新商品を差し込むところもある。
ファッションの命はとても短くなっている。
作る方が市場のスピードをコントロールしている、と思っていたが、
買い手のサイクルが早まってきてもいる。
今はどちらが牽引しているか分からない。

harukiiは、首や顔の周りに巻いて、嬉しくなるもの、
より気持ちが高揚するものを作り、
お客様に楽しんで頂きたいと思っている。
見た目にきれいなもの、格好いいもの。
身に付けて、よりその人が魅力的に見えるもの。
そして、何にも優先して、
巻いた感触が心地いいもの、使いやすいもの。
そういう商品を作りたい。

それはファッションとは言い切れない。
私はharukii立ち上げ当初から、
「ストールは道具」と考えている。
防寒のための道具。
日よけのための道具。
襟元を汚れから守る道具。
そして、顔を明るく見せる道具。
その考えは『頑固者』と言われようが、
変えるつもりはない。

良い道具は、息が長い。
そして、より良い改良を加え、成長し、
お客様に長期にわたって愛される。
素材が堅牢なら、世代に亘って愛される。

ストールも道具なので、息の長いものに育てたい。
そうすると、一シーズンごとに商品を作りかえるファッションの動きには
付いていけないし、
付いていく必要もない。

昨年の9月に発表して、いまやっとお客様に浸透し始めた商品たち。
これらの商品は、色を変えれば、秋冬にも使える。
来年の春夏にも使える。
その後もずっと人気が続くよう、改良を加えたい。

harukiiは品番を増やすことより、商品一つずつとじっくり向き合い、
育てていきたいと思っている。

明日届く新作も、いうなれば2013年春夏商品の改定版。
少し糸を変えたり、柄を変えたり、といった程度の変更である。
そして、前回お見せした春夏用のサンプルも、
新作同様、お客様に積極的に提案する。

新作サンプルは、前回同様展示会前ギリギリになって届くという、
心臓に悪いスケジュールとなり、
一月はそのことで頭がいっぱいだった。

明日は二品番が届く。
思ったように仕上がってくるだろうか。
不安半分、期待半分。
楽しみで怖い。
きっと梱包を開くとき、ドキドキするだろう。
長く育て甲斐のあるストールであってほしいと願う。




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