水川さんのプレートをみて思ったこと



2012年12月15日(土)

昨日、東京表参道で行われている
『サポサポプロジェクトVol.7』という展示会を見てきた。
東北の被災地のためにボランティアをしている人たちに、
アートの収益金を寄付する、という趣旨の展示即売会だ。
東京藝大美術学部の卒業生が立ち上げたプロジェクト。
会場内に所狭しとアートが並んでいた。

アーティストの一人に、
harukiiのロゴをデザインして下さった、水川史生さんがいる。
水川さんの専門は、鍛鉄(たんてつ)。
鉄を鍛えて、作品を作る。
日頃はデザイナーとして忙しい日々を送っていらっしゃる。
その合間に時間を作って、作品を制作していらっしゃるそうだ。

今回の作品は、数字がテーマ。

一つの数字が、プレートいっぱいに配されている。
harukiiの繊細なロゴとは打って変わって、
骨太の、堂々とした文字。
それぞれ、すこし表面をいじってあって、
経年変化したような表情が見られる。
錆好きな私は、もうそれだけで見入ってしまう。

そして、プレートの裏には、もう一つ数字がある。
『0』が見たかったという私に、水川さんか次のコメントがあった。


「欲の足りた状態を10と想定し、
 表裏の数字を足して『10』になっています。
 10以上も以下も、『バランス』が×。
 『1-9』2-8』『3-7』『4-6』『5-5を制作予定でした。
 よって今回は、0-10』というバランスのとり方は、
 無しとしています。」

プレートの数字には、そういう意味があったのだ。

例えば、
「欲を満たす」+「他者のために時間と体を使う」=10
としてみる。

今の私はどういう数字の組み合わせだろうか。

つらつら考えてみて、
「いや、わたしは『10-0』かもしれない」と、思い至った。
24時間、すべての時間を、自分のために使っている。
自分で決断し、自分で選んだ行動で24時間が過ぎている。
だから、私は24時間、欲を満たしているはずなのだ。
自分でコントロールできない、お手洗いの時間と睡眠時間。
この時間だけは、欲とは関係ない気がするが、
その後の時間はすべて欲を満たしているのだ。

自分のために●●する。
誰かのために●●する。
どちらをするにしても、結局それをして満足したい、
または褒めてもらいたい自分がいるのである。


あらためて水川さんのプレートを考えてみる。
自分の傍に置いて、いつも見ていたい数字の組み合わせは、なんだろう。

やはり、『10-0』だ。
私は、今の自分に100%満足している。
私は自分の欲を100%満たしている。
水川さんが『10-0』を作って下さったら、
私は迷わず家に連れ帰るだろう。

いつも『0』を表に出しておく。
いつも無からのスタートなんだよと。
そして、その裏には常に『10』がある。
どんなことも、それは自分が望んだことを満たしているのだよと。

数字を使って、こうやって時々自分を考えてみるのは
とてもいいと思う。




『サポサポプロジェクトVol.7』は、明日12/16まで開催されています。
投票の後で、表参道まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

詳しくは、こちらをご覧ください。 〉〉〉

水川さんのサイトは、こちら。 〉〉〉

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