クリスマスプレゼント



2012年12月22日(土)

今日のBGMは、ビング・クロスビーのクリスマスソングだ。
CDを借りてきた。
今頭の中で、「メレッカリキマカふにゃらーららー」と何回も鳴っている。
ハワイアンのクリスマスソング。
明るくて、大好きだ。
暖かい土地のクリスマス、いいだろうなあ。

で、こちら北緯35.4度の東京世田谷は朝から雨模様。
寒い一日となった。
でも、街は買い物の人でいっぱい。
おそらく今日と明日は、サンタパパ、サンタママ、
加えて、サンタジジ&ババが、滑り込みの買い物を済ませているのだろう。

私も幼いころは、サンタクロースを信じていた。
いつまで信じていたかは忘れてしまったが、
小学生の低学年までは信じていたと思う。

サンタクロースには何年間かプレゼントをもらっていたはずだが、
何をもらったかはほとんど忘れている。
小さいころに遊んだおもちゃはいくつか覚えていても、
それがクリスマスにもらったものだったかどうか、
定かではない。

一つだけ、すごく覚えているサンタからのプレゼントがある。
その年は、欲しいものが思い浮かばなかった。
だから、デパートの包装紙で作った靴下には、
欲しいものの名前を書いた紙を入れなかっただ。

それなのに、次の朝、ちゃんとプレゼントが頭の上に置いてあった。
それは、箒と塵取りセット。
???
これがプレゼント?
サンタさんは、なぜこれがいいと思ったのだろうか。
欲しいものを思い浮かばない子供には、適当に何かおいていくのだろうが、
なぜ私には『箒と塵取りセット』だったのだろうか。

プレゼントなので、うれしかったことは覚えている。
だが、それを使って遊ぶ、というか掃除をしたという記憶は、全くない。

今思うと、欲しいものを言ってくれない子供に、
親はナゼ箒と塵取りセットを買ったのだろう?

そのころ、私はまだすごく幼い子供だったから、
夜早く寝て、朝もとても早く起きた。
朝のテレビ放送が始まる前からテレビの前に座り、
テストパターンと砂嵐をじっと見ていた。

その横で、母は朝から部屋の掃除をしていた。
その頃は掃除機ではなく、箒だったかもしれない。
幼い私は、もしかしたら、その母の後をついて回り、
箒や塵取りを使いたがったのかもしれない。

母は思った。
「この子は毎朝掃除をしたがる。
ならば、自分用の箒と塵取りがあれば、すごく喜ぶに違いない。
そして、せっせと身の回りを掃除するだろう」

当時はコンビニエンスストアなどなかったし、
お店も夕方には閉まった。
だけれども、24日の夜だけは、
おもちゃ屋さんは夜遅くまで開けていたのだろうか。
24日になっても、欲しいものを口に出さない娘。
仕方なく、その夜子供が寝静まってから、
そっとおもちゃを買いに出掛ける父。
そして、赤い箒と塵取りを持って帰る父。

子供は親と同じことを真似したがるものだ。
別にそれが好きなのではなく、親と同じことがしたいのだ。

他にもいろいろプレゼントをもらっているはずなのだが、
はっきり覚えているのが、赤い箒と塵取りだけだ。
嬉しかったことだけは覚えている。
でも、残念ながらそれを使った記憶がない。

結局大人になっても、掃除好きにはならなかった。
私の両親サンタは、
どうやら与えるタイミングを間違えてしまったらしい。


photo by Axel Bührmann




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