闘う女



2012年7月6日(金)

新鮮な赤い紫蘇を大量に頂いた。
10kg以上。
自家栽培で無農薬。
京都の舞鶴からはるばるやってきた。

我が家ではそれを梅干しに使い、あとは紫蘇ジュースを作る。
といっても、作るのは母。
紫蘇が新鮮なうちにジュースにしてしまわないと、
その風味がどんどん落ちてしまう。
この大量の紫蘇を、母は三日かけてジュースにする。

「手伝おうか?」と一応声を掛ける。
だが、「手伝って」と言われることはない。
母は毎年一人でジュースを作ってきた。
去年も一昨年も一昨々年も。
今年はできそうだ。
来年はどうだろう。
再来年は無理かもしれない。
彼女はそう自分に問いかけながら
紫蘇の葉を茎から外し始める。
紫蘇ジュース、梅干し、味噌。
この三つがクリアできれば、その年は合格。
その一つ目が始まった。

今まで離れていたので
作っているのを間近で見たのは初めてだ。
重労働である。
足をふんばり、葉や水の重さと闘う。
全身に力を入れて、葉のエキスを絞り出す。
台所のシンクには、手で絞った後の紫蘇の葉団子が
みるみる積まれていく。
母の手は、真っ赤に染まっている。

私は非力だ。
今の母の方が、断然力持ちだ。
黙々と紫蘇をしぼる後姿には
おいそれと声はかけられない。

今年はできた。
よかった。
来年はどうだろう。
母は私に決して手伝えとは言わないだろう。
自分ができなくなったら、それで終わり。
ジュースや味噌や梅干しは
彼女の自分への挑戦なのだ。

三日後、濃縮ジュースの瓶が何本も並んでいた。




赤しそサワ―ドリンク の作り方

※ 母は何年か前に覚えたNHKの「今日の料理」のやり方を、自分流に変えて作っています。
以下、母が友人に送ったメモから。

《材料》

しそ        300g(葉のみ使用)
リンゴ酢     200cc    
蜂蜜           120g
グラニュー糖       100g   
レモン汁       大さじ2杯

1) しその葉を茎からすべて取り 洗う。
2) しそと+リンゴ酢を鍋に入れ 煮立てる。
3) 煮立ったら蜂蜜+砂糖+レモンを加へ 赤色が出るまで2~3分煮て 搾る。
4) 5~6倍に薄めて飲む


しそジュースの作り方

《材料》
しそ        300g(葉のみ使用)
グラニュー糖          600g   
お酢            1カップ  
水             6カップ 

1) 鍋に水を沸かし、しその葉を入れて、強火で、煮立ったら中火で20分煮る
  (私流。サワ―の搾った葉も一緒に煮る。※もったいないから。
   ◎此の分は計算に入れない)
2) 葉をガーゼ2枚で漉す
3) 2)に砂糖+酢を加へ 強火で煮る
4) 煮立ったら あくを 取りながら中火で20分 煮て冷ます

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◎お砂糖は グラニュー糖と書いて有りますが
  私はどちらも 三温糖を使っています。

◎サワー1 + ジュース2 の割合で まぜて居ます
  適当に薄めて お愉しみ下さい

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「サワードリンク」は、リンゴ酢や蜂蜜を入れているので、味が濃厚で上等。
それをさっぱりした「ジュース」で薄め、さらに多めの水で薄めて飲む。
蒸し暑い夏には、これ以上ない、最高の清涼飲料水です。
おすすめです。





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